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カテゴリ:映画評
「赤壁の戦い」の主役は誰なのか。史書『三国志』から推せば、周瑜だろう。羅貫中『三国演義』から考えれば、諸葛亮ということになるだろう。
悪役として一致しているのは曹操。まさに「治世の大盗賊、乱世の奸雄」たる面目躍如と言ったところだ。 私は諸葛亮が三国志の中で一番好きだ。 色々、賛否両論あると思うが、金城武演じる孔明は人間として成り立ちうる天才という感じで良かった。 冒頭の長坂波においては、盾に反射板を仕込み、突撃を撃退する(あれは絶対孔明の策だと思う)。たぶんこれはオリジナルエピソードだが、ナイスな案だ。 しかし、満足に兵を集められず、(劉備が民を守るために兵を用いた)兵力不足のため、歯がゆい思いをしつつ奔走する孔明。出蘆したてのまだ若さという感じがして人間的だった。 そこから呉王・孫権並びに群臣の説得、周瑜との対談と続く。 一緒に見た歴史好きの友人、えどぅはこの場面がいささか不満だったよう。 『演義』では、当初、周瑜は魏への降伏を考えていた。それに対して孔明はそれもいいでしょうと答える。間でうろたえる魯粛(これは日本のみかな)。さらに、孔明は付け加える。二人の人間を献上すれば、戦わずして曹操軍を引き上げさせることができます。周瑜:その二人とは?その問いに対して孔明は、曹操が天下を取った後は呉の有名な美人、小喬、大喬姉妹と過ごしたいと語っていた話を持ち出す。彼女ら二人を献上すれば、丸く収まると語る。周瑜は怒りを抑えつつ、証拠を問い糾す。孔明は曹操の息子、曹植の作った詩を諳んじてみせる。その内容はまさしくその通り、そこで周瑜はブチ切れて小喬は自身の妻、大喬は先主孫策の妻であることを明かし、怒りを以て開戦に突き進む。 もちろん、小喬が周瑜の妻であることは知って孔明は説いている。まさに孔明の妙計。というエピソード。 その部分が映画では両人が琴で会話を行い、開戦に踏み切るというエピソードになり、両者共の人物を上げる内容となっている。 自分はどちらも好きだ。孔明の会話の妙技もいいし、琴で語るという詩劇性があっても面白い。 眠いので今日はここまで。続きは気が向いたときに書こう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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