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本居宣長 六十一歳自画像 寛政二年(1790)旧暦八月 賛文「これは宣長六十一寛政の二とせといふ年の秋八月に手づからうつしたるおのがかたなり 筆のついでに しき嶋のやまとごころをひととはば朝日ににほふ山ざくら花」 (筆者註:適宜濁点を加えた。) 本居宣長(もとおり・のりなが) 敷島のやまとごころを人問はば 朝日ににほふ山桜花 自画自賛(自分の肖像画に銘として書いた詩歌) 「この国の、われわれ日本人の心とは何なのでしょうか」と 人々が私に問うならば、 (その答えは)朝日に照り映える山桜花。 註 明治維新を思想的に準備した、江戸期の国学の大成者の、ほぼ辞世(遺言)ともいえる名歌。優渥な表現でありつつ、内容は「道歌」(哲学・思想的観念を表現した歌)とも言える。 敷島の:「やまと(大和)」に掛かる枕詞の一つ。 * 交配でソメイヨシノが作り出されたのは幕末で、普及したのは明治時代とされるので、当時は桜といえば野性味のある山桜のイメージが強かった。 本居宣長 / オオヤマザクラ ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン * 画像クリックで拡大。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年04月12日 05時40分18秒
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