カテゴリ:近代短歌の沃野
若山牧水(わかやま・ぼくすい) 白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけれ 歌集『路上』(明治44年・1911) 註 酒をこよなく愛した名匠のしみじみとした秀歌。 強調などの係り結びでないにもかかわらず、文末「けり」が連用形に活用している初出の形。のちに作者自ら、古典文法的に正しく(無難に)「飲むベかりけり」と改作した模様だが、こちらの方に独特の情感があると見るのは私だけではないだろう。 多少の文法的破格(違反)は、短歌表現では多数の例があり、古今東西の詩歌に見られる、いわゆる「詩的許容(ポエティック・ライセンス)」の範囲内であろう。 敬愛する偉大なる兄貴、サザン桑田の歌詞なんか、そういう視点で見るならば、文法違反のオンパレードである お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月15日 07時17分15秒
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