カテゴリ:シチュエーション・アナリシス
今さらながら、今にして思えば安倍晋三元首相は偉大な政治家だったなあと、あの明朗快活で闊達な笑顔の面影を偲びつつ、めっきり肌寒くなった風が身に沁む秋の陣である。
きょう投開票の衆議院総選挙の終盤情勢について、おとといぐらいまでに報道各社の分析予測が出揃った。 それらによると、ほぼ異口同音に「与党の自公両党を合わせても、過半数獲得が微妙な情勢」だという。 これをもう少し平たく言えば「良くて過半数ぎりぎり、おそらくは過半数割れ」というニュアンスだろう。 もしそうなるとすれば、これはもう敗北と言わざるを得ないだろう。 自公のタッグでこれほどの苦境に立たされるのは、あの民主党政権樹立前夜以来、ずいぶん久しぶりという気がする。 選挙前・序盤の楽観論に比べきわめて厳しい予測に、自民党内に動揺が走るとともに、早くも「石破おろし」を含む「自民党内政局」の勃発も予感させている。 残念ではあるが、国民の厳粛な審判であるから、何ともいたし方ない。 ただ、私が言いたいのは、政治とカネの問題(裏金問題)は、確かに褒められたことではなく、けしからんことではあったが、当該議員はそれなりに厳しい党内処分も受け、また一部マスメディアによる過剰なまでの社会的制裁も受けて十分反省していると思う。 内憂外患の政治的な課題は山積しており、こればっかりが問題であるかのように連日連夜報道している一部メディアは、やはりバランスを欠いているのではないか。 国民はもう少し冷静だと思うし、冷静であってほしいと願う。 本丸は、何といっても経済である。戦争が相次ぐ国際情勢や異常気象、鳥獣の感染症などによる物価高は、もともと政府自民党に責任はないが、これに着実に対処できるのは、安定した政治である。 その物価高による庶民生活の困窮化などについても同様であり、一足飛びの短兵急な解決はあり得ない。 一部野党の言っている消費税の減免や廃止とか、一気に最低賃金1500円とかは、実現可能性のない、無いものねだりの、絵にかいた餅の非現実的な主張であって、そんなことを実行に移せば、リストラ(解雇)の嵐となり失業者が街に溢れ、経済全体がむちゃくちゃになる。あり得ない。 私は経済学部の出身であり、経済のメカニズムについてはある程度分かっているつもりである。この点については、はっきり指摘しておきたい。 ・・・というか、野党は本気で政権を獲る気がないから、そんなお花畑の夢物語のうわごとを言っていられるのだろう。 外交、安全保障・防衛については、さらに憂慮される。縷々説明する必要もないであろう。緊迫する東アジア情勢、北朝鮮の暗躍、台湾侵攻・有事も視野に入ってきている中国の傍若無人。激化する一方の中東情勢、われわれはあの悪夢のオイルショックを記憶している世代である。 いずれも、安定した政権があってはじめて対処できる。国内で内輪もめなどしている場合ではない。 私も忙しい身で、この土日も仕事をしている職種である。 詳しく書いている暇がないが、以上の2点の問題だけでも、この拙文を目にした国民各位におかれましては、冷静な判断と投票をお願いしたいと、心から切望しております お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月29日 04時12分36秒
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