|
カテゴリ:孫子・三国志
孫子の兵法をビジネスに応用した事例をひとつ紹介する。
僕が過去に受けたトレーニングの中で、最も印象に残ったもののひとつがHRDコンサルティング社(http://www.hrd-con.co.jp/index.htm)の営業向けのトレーニングである。 これは米国ホールデン社が開発した『Value Base Selling』という営業戦略の方法論を教えるトレーニングで、 日本ではHRDコンサルティング社が提携し、企業へトレーニングを実施している。 この方法論の特徴は、孫子の兵法を活用している点である。 兵法は戦争において敵に勝つ方法。 営業活動において敵とは、もちろん競合他社である。 ある程度、熟したマーケットには、必ず競合他社が存在する。 顧客にいくら高く評価してもらっても、競合他社の評価が、それを上回れば、仕事を獲得することはできない。 消費者向けのビジネスの場合、性能、ブランド性、価格など商品そのものの価値で勝敗が決まることが多いが、法人向けのビジネスの場合、購買の意思決定は組織ぐるみで行われるので、その過程は複雑である。 システム構築時のベンダー選定、ビジネス構想策定時のコンサルティング会社選定、資金調達時の銀行選定、工場の設備投資時の工作機械メーカー選定...いろいろあるが、ビジネスの規模が大きくなればなるほど、企業の意思決定は慎重になり、時間をかけて検討する。 大企業になれば複数の担当者が様々な視点から総合的に評価し、最終的にはトップマネージメントの承認により決定することになる。 顧客の目的が単純・明快で、商品やサービスに明らかな差があれば勝敗はわかりやすいが、企業の経営に直結するような重要な案件であれば、顧客の目的が複数存在し、その優先順位の考え方が担当者によって異なることが多々あるし、提案の切り口も様々なパターンがありうるので、優劣を明確に判断できる場合は少ないだろう。 そういうとき、営業担当者の役割が重要だ。 愛想良く振る舞ったり、誠意を見せるだけでは駄目。 競合他社に勝つための戦略が必要である。 では、どのように戦略を策定するか? HRDコンサルティングによると孫子の兵法を用いた『Vaue Base Selling』という方法論を使えば、平凡な営業マンも優れた戦略をたてることができるとのこと。 次回は、その方法について説明しよう。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.12.10 17:59:44
コメント(0) | コメントを書く
[孫子・三国志] カテゴリの最新記事
|