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カテゴリ:孫子・三国志
今日は、孫子の兵法を活用した営業戦略方法論『Value Base Selling』について概要を説明する。
営業戦略は以下の通り、ソリューション戦略とポリティカル戦略に分けられる。 ソリューション戦略 → 顧客のビジネス課題に対して、いかに、応えるか?(提案するか?) ポリティカル戦略 → 顧客の組織・人間関係(力関係)を把握し、意思決定のプロセスや構造に対して自社が優位になるよう、いかに働きかけるか? まず、ソリューション戦略について説明する。 仕事を獲得するには、顧客の課題に対して最適な答えを提案すれば良いと単純に考えがちだが、それは浅はかである。 その最適な答えと自社のソリューション(商品・サービス)が不釣り合いであれば詐欺になってしまうし、こちらの提案が、競合他社の商品・サービスの優位性を明らかにしてしまう可能性もある。 顧客の課題だけでなく、自社のソリューションの実力やカバー範囲、競合他社との力関係も併せて検討し、提案の方向性を決める必要がある。 ソリューション戦略には以下の4種類の戦略があり、状況に応じて使い分ける。 (1)直接戦略 これは正々堂々と真っ向勝負すること。 自社のソリューションが顧客の要望に最適な答えを提供し、競合他社に対して明らかに優位であれば、この戦略を採用すべきである。 顧客企業の中で、自社の優位性を支持してくれる人達に働きかけ、できるだけ早く商談を成立させるのが得策。 適切な場合は意外性のある提案を含めると差異化できる。 『正を以て合し、奇を以て勝つ』 (まずは正攻法で戦い、奇策で勝利) (2)間接戦略 現在の顧客の購入基準では競合他社が優勢な場合、顧客企業の中で、意思決定プロセスに影響を持つ人にアプローチし、新たな価値感を与え、購入基準を自社に有利な分野へと変更する。 『兵の加うる所、たんを以って卵に投ずるが如くなるは、虚実これなり。およそ戦いは、正を以って合し、奇を以って勝つ。』 (得意分野で勝負する) (3)分断戦略 自社のソリューションが顧客企業が求める範囲の一部分だけ満たしているような場合(または、一部分だけ競合他社より優位な場合)、将来のビジネス拡大のため足掛かりとして一部分を得たい場合は、部分的な商品、サービスを提案し、そのメリットを訴える。 競合他社と共存できるように協力関係を築くことも考える。 『天下三分の計(てんかさんぶんのけい)』 (中国三国時代の諸葛亮が説いた戦略。目的へ向かっての道筋を作る) (4)包囲戦略 自社に適したソリューションがなかったり、開発中であったり、明らかに不利な状況の場合、顧客が性急に事を進めることが得策でないことを、顧客企業の有力者に説明し、購入プロセスを停止か延期させる。 そして勝てる条件を整える。 『先ず勝ちて、後に戦いを求む』 (勝てる状況になるまで待て) 『Value Base Selling』は、孫子の兵法を応用し、これらの戦略を遂行するための有効な営業戦術(ブロッキング、トラッピング)も教えてくれる。 次回は、ポリティカル戦略について説明する。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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