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テーマ:たわごと(26890)
カテゴリ:孫子・三国志
孫子の謀攻篇に以下のくだりがある。
「用兵の法は、国を全(まっと)うするを上(じょう)と為し、国を破るは之に次ぐ」(孫子語録) 戦略の原則は、国を傷つけずに勝つのが上策で、傷つけて勝つのは次善の策である。 要はうらみを買うような勝ち方をすれば、明日には報復されるかもしれない。 これではいつまで経っても安定しないということ。 小泉首相のやり方を見ていると、孫子のこの一節の意味の深さを感じる。 郵政民営化法案を衆議院で強引に決したとき、小泉首相は、「これでいける!」と思ったのだろうか? ブッシュのやり方も同じ。 武力でイラクをねじ伏せたが、いつのまにかイラクはアルカイダの拠点になってしまっている。 テロは相変わらず続いている。 このふたり、気が合うのがよくわかる。 正しいことはひとつ。 俺が絶対正しい。 間違った考えを持った奴は潰しても良いから、自分の考えを通す。 しかし、この世の中に絶対的な答えはあるのだろうか? 神を信じる人もいれば信じない人もいる。 生きる意味を論理的に突き詰めても答えは出ない。 浮気をしたら離婚だと怒る人もいれば、一夫多妻制の国で平和に暮らす人達もいる。 結局、この世の中、社会で合意されたルールの上で、それぞれの思いで生きている。 そのルールを力がある人が強引に決めて良いんだろうか? 力があると言っても一神教の神のように、すべてを統治できるわけがない。 人は論理の前に感情。 強引なやり方をすれば、かならず抵抗勢力が出てくる。 人間社会、合意形成のプロセスを抜きに、力付くで物事を決めては、いずれ失敗する。 僕は郵政民営化は賛成だが、小泉の考え方、やり方には賛成できない。 しかし、この世の中、小泉やブッシュと同じような考え方、手法を良しとする人、意外と多いようだ。 考えが同じ強者同士は手を組む。 考えの異なる強者同士は戦う。 弱者は自分を守る強者にすがる。騙される。 争いは絶えない。 これは昔も今も変わらないのか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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