★嫌な記憶の書き換えと生き残る記憶
脳について「カズレーザーと学ぶ新知識」という番組で取り上げていた。三つ項目が有る中で、二つの項目が私の気を惹いた。その中の一つは、記憶の書き換えだったのだが、これは科学的に、まだまだほど遠い案件だと感じた。 民間療法では私も携わったことがあるのだが、ヒプノというモノがある。ヒプノというのは、催眠療法のことである。人間は生きていく為に、辛い記憶をずーっと持ったまま生きてはいけない。なので、健全に生きていく為に、脳が勝手に書き換えることがある。そうしてきた人が大人になって、その書き換えが逆に邪魔をしてしまい、困ってしまうことが、起こることがある。 記憶の書き換えは、恐怖のどん底に居ると、必要に迫られてしなければならないのだが、その書き換えの仕方によっては、人生の途中で、別の苦しみを与えてしまうことがあるのだ。 そういう人が助けを求めてきた時、記憶を戻し(辛い状態に戻す)その後書き換えの間違いを正し、その辛い記憶を客観的に見て、心の回復をさせるのである。 私は辛い過去に蓋をしてこなかった。現実としてしっかり受け止め、真向から戦ったので、記憶の書き換えという経験は無い。 でも、私のように強く生きられる人ばかりではないので、辛かったらこういう方法も、やむを得ないと思う。記憶を書き換えることは、残りの人生を豊かにする効果があるからである。 さて、もう一つの項目なのだが、「忘れるモノと忘れないモノの違いは?」という項目だった。どうやら脳の記憶の容量が、意外に少ないようで、新しいモノを記憶しようとすると、キャパオーバーになってしまうので、必然的に、忘れていかなければならないのである。 起きている時間を、一日16時間として計算すると、地上波テレビで、約143日分しか記憶を留めておけないというのだ。なので脳は、半年以下の記憶しか蓄えられない‥ということになる。 その為、いらない記憶を、常に排除していかなければならない。そしてこの、残す記憶と排除する記憶の振り分け作業が行われるのは、睡眠中だと言われた。 あっ、なるほど‥と思ったのは、一夜漬けの記憶は睡眠を取らないので、消えてしまうと言われたからだ。起きていた時のパターンを高速で圧縮して、寝ている時に何回も再生し、残す記憶と消す記憶を決めているようだ。 では、必要な記憶というのは?‥自分の子孫が生き残る為の情報になる。なので感情が動いた情報は、脳が重要と判断して記憶に残るというわけだ。だから、記憶に残したかったら、感情を伴うのが一番だと言われた。 また相手が居ると、人により応答が違ってくるので、会話をして刺激を受けることも、記憶に残る方法の一つということだった。 こういう方法で、私の生きてきた証の記憶を残していきたい。色々な人と感情を豊かにした会話は、最強の記憶方法になると思った。