着付けの小道具
着物の着付けって着慣れない人からするとすごく面倒くさそうっていうイメージ持っている人多いと思います。腰紐や伊達締めで長さや幅を調節しなければならない、それも着るたびに・・・洋服みたいにパッときてさっと出かけられないのが原因かなーと思います。たしかに、なれないうちは時間かかって、お太鼓を結ぼうものなら、形良く結ぼうと頑張っているうちに手がしびれてきて「もうーいやだー!!!!と叫びたくなる。特に夏なんか最悪・・・・・・・とこれは私が日本舞踊のお稽古を始めて間もないころの感想。着付けに便利な小道具があることは知っていたけれど、「道具を使うなんて邪道だ!腰紐や伊達締め、手結び用の枕といった古式ゆかしいやり方で上手く着れる様にならなきゃいけないんだ!」とかたくなにこだわっていました。着付けのお仕事をするようになって、成人式で、お客様がそれはそれは色んな道具を持ってきます。腰紐を一本も持ってこない方も中にはいらっしゃいましたし、絶対にコーリンベルトを使ってください、という方もいらっしゃいました。腰紐で着付けは出来ても、ウエストベルトや、コーリンベルトを使うのは大変苦手で、中には見たこともないような道具がはいっていたり・・・絶対に便利な道具は使わない!そう思っていた私でしたが、着付けの資格をとる為にたまたま選んだお教室が、皮肉にも、便利な小道具を使うお教室だったのです。ここを選んだわけは、説明会に行ったとき、腰紐を使う古式ゆかしい着付けをお教えします、といわれたので、それで、はいったのですが・・・確かに、腰紐のみで着付けも、後々お稽古しましたし、師範科の卒業試験は腰紐のみの着せ付けでした。ただ、一番最初の一ヶ月はなんと小道具を使っての着付けだったのです・・・最初はなにここ~?と思っていたのですが、使ってみると、ほんとに便利なんです。ウエストベルトやコーリンベルトと伊達締めが合体したような「サッシュ」と呼ばれているもの、枕も改良枕の使い方も覚えました。これを覚えると簡単に着れてしまうので、今では出かけるまでに時間がないときやなんかこの便利な小道具を使ってパパッと着てしまいますし、着付けの仕事にいったときも、お客様が変わった道具を持っていらっしゃっても、ちっとも怖くありません。結果、良かったんですが・・・着物を着たいけど、なんだか面倒だし、着崩れがイヤだな・・・って思っていらっしゃる方は、ぜひぜひ、便利な小道具を使うことをおすすめします。