南風一の世界

[カテゴリ未分類] カテゴリの記事

全1066件 (1066件中 901-950件目)

< 1 ... 14 15 16 17 18 19 20 21 22 >

• 大切なこと

  　　　大切なこと　　　　南風一好きですべてが解決されるそんな幻想をいだいているのは人生というものに洞察力がない「お気楽」男くらいなものきみは「好き」と「結婚」が違うことくらい知っていたから俺の申し出に急いではいけないと伝えてきた１７才やそこらできみはそんな大切なことをどこで教わったのだろう？俺なんか５０才になってようよう昔きみが言った言葉の意味が腑に落ちてくるきみを好きだったことと一緒になることは確かに違っていたのかも知れない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/25

  コメント(0)

• 一度だって

  　　　　一度だって　　　南風一ただ気安かった友だちとしてきみは何とも思っていないふとそんな思いが頭を過ぎったきみはことさら怒っているわけでもないし残念がっていたわけでもない俺が勝手にそう思い込んでいたきみにすれば付かず離れずの男友だち好きとか嫌いとか以前のおしゃべり友だち（俺は一度だって好きとか言ったことがない）俺は何を深刻ぶって遠ざかっていたのだろうもし出会うことがあれば同窓生のようなものそういう関係だったのだと改めて気づいた （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/24

  コメント(0)

• 北風

  　　　　北風　　　　南風一空気は冷たいけれど家や壁が西に連なって風が通らない場所にくると陽射しがぽかぽか暖かい北風の冷たい日に往復２キロメートルたらずに過ぎなかったけれど体育の授業で順番を競ったことがあった最初から勢いよく飛び出して行った者は帰りにばててしまって歩いていた俺は最初から最後まで同じペースで走ったけれど折り返してから学校に着くまではさすがに苦しかったゴールの運動場に着いた後は近くに倒れこんだまま仰向けになって暫く空を眺めていた喉がからからに渇いて呼吸も心臓の鼓動も速かったなぜか身体は心地よかった小学校５年くらいの思い出だけどその後あのくらい苦しくてしんどくて心地よかった経験はないね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/24

  コメント(0)

• さまざまな理由

  　　　さまざまな理由　　　南風一高校時代が終わってきみと会えなくなって社会人になって当たり前に結婚した当たり前に家庭を作って子どもたちも当たり前に大きくなった何もかもが当たり前のように過ぎていき高校時代の恋だったからきみとのことも当たり前に叶わぬものだったと信じてきたでもきみと俺との間に横たわっていたさまざま理由や事情とやらそれが本当にさまざまな理由やら事情であったのものかどうかそんなものは俺が勝手にでっち上げたものじゃなかったか？吹けば飛ぶようなものに過ぎなかったのでは？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/23

  コメント(0)

• 何度繰り返してみたところで

  　　　何度繰り返してみたところで　　　南風一きみと出会ったところだけを出会わなかったことにしたら学生時代の無手勝流をとにかく学ぶことに徹していたらやっぱり別のきみに出会っていたであろう俺とつまらない学生生活だと思っていたであろう俺何度繰り返してみたところで歩く道ってのは人によって決まっているのかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/21

  コメント(0)

• 会ったときだけの恋人

  　　　会ったときだけの恋人　　　南風一白い手を見てその先の衣服の下の乳房や裸体を連想するきみにもそんな想いが伝わったのかきみは少しはだけた胸のあたりに手をやる仕事の話はとっくに終わっているのにそのままずっときみと向かい合っていたいと思う「髪切った？」とかどうでもいい話しをして時間を引き延ばしてみる会ったときだけの恋人でいいんだけどなきみは休日はどうせ家にいるだけというそれなら俺と一緒に遊ぼう人がいない山をほっつき歩いて谷川で素っ裸になって遊ぼうきみさえよかったらセックスしたいそんな馬鹿な夢想にきみを重ねてから「それじゃ」といってきみを見送る （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/20

  コメント(1)

• 確かなこと

  　　　確かなこと　　　南風一たとえばきみがキャリアウーマンでなくてさっさと好きな男を見つけて結婚していたとしても満足できる今を送っていたかどうかそれは疑わしい何らかの職業に就いて時間をつぶしていることが即座に命を縮めることにはつながらない現実の自分と違う何かをしていればもっと違う世界が開けたかもと仮定するのは　もちろん自由そうであったかも知れないしそうでなかったかも知れないもしきみがキャリアウーマンになっていなければきみと俺が出会うことはなかったそれだけは確かなことだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/19

  コメント(0)

• みんな同じ

  　　　みんな同じ　　　　南風一同じ時期に分譲された家を除き建てた時期も建てた業者も違うからだろう住む人がめいめい勝手に選んだこともあろう家の瓦はどれも似ているようで全く同じものがない同じように狭い路地の奥に発掘現場があってさてボランティア調査員を送り迎えする段になってバンを運転する職員によって方法は千差万別ある職員はそんな細い路地にバンを入れることは諦めて膨れた道で早々にボランティア調査員を降ろすある職員はボランティア調査員を乗せたまま律儀に頭から細い路地に突っ込んでいくまたある調査員は帰るときのことを考えてバックで細い路地に入っていく自動車学校で同じように運転免許を取得したはずなのに路地への人の運び方について誰も指示しないからそのやり方は千差万別生まれてから学校を卒業するまでみんな同じように教育を受けてきたはずなのに就く仕事が違えば住む場所も違うみんな同じというのは学校の幻想に過ぎなかったね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/17

  コメント(1)

• 風貌

  　　　風貌　　　　南風一せいぜい３０代前半くらいまでかな？髪をすかなくてもお化粧をしなくてもそのままで美しいなぜ住み込み管理人兼コックの妻なんかになったのだろうと不思議に思ったこともすでに十数年前のこと今では子どもも中学生になり容姿はかっての輝きを失いつつあるご主人の方は中年には違いないけれど童顔のせいかな容貌はそれほど歳月の流れを感じさせない一年に一回顔を見かけるだけなのに一番最初に挨拶したときから数えたら随分な歳月が流れている自分のことは自分では分からないけれど管理人さんとその妻からすれば私の風貌をちらりと見て私の方だって相当年を取ったなと感じているに違いない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/16

  コメント(0)

• 説得的であること

  　　　　説得的であること　　　南風一人を指導しようとするときどれほど伝わることかこちらの想いなんてと徒労に似た無力感に苛まれる何人の心の奥底に届いてよしやろうと奮起してくれる人が出てくるのかそんな心意気の人は多分１千人に１人か１万人に１人くらいなものだろうとても期待できるものじゃないそれでも研修をして講師側が努力した気分に浸れればましな方１年に１回や２回ばかりのことで何を変えるのだろう？好きな人にだって口をすっぱくして何度好きだと囁いてみたところでそう信じ込ませることすら出来なかった男なのにそれほどの熱意を持たない他人の胸に説得的であることは難しいね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/15

  コメント(0)

• 縁

  　　　縁　　　南風一仕事のときは女性を仲間と見るだから恋愛感情など湧いてくるはずがない女性を女性として見るとき耳たぶやうなじの白さスカートやズボンにくっきり浮き出たお尻の形につい目が行ってしまう俺がきみを好きになったのは最初からきみを異性として見たから。もし学校の級友や会社の同僚としてきみが現れていたなら多分好きにはならなかったきみは同じきみなのに出会ったところや関係次第で好きになったりそうならなかったりそれが縁というものかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/14

  コメント(1)

• 四季

  　　　四季　　　南風一四季は一年で巡るもう一度やり直しなさいと人の背中を押すために何度でもやってくる雪を降らせたり湖を干上がらせたり動かない人をびっくりさせることもある四季は毎年やってくるので気前がいい奴だと騙されてはいけない１００回も迎えないうちにあの世へ渡ってしまう人が大半今年を昨年と同じようにやり過ごす人から寿命だけ奪っていく （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/13

  コメント(0)

• ピーク

  　　　ピーク　　　　南風一山にピークがあるように女性には若さのピークがあるように人生にももしピークというものがあるのなら私のピークはいつだったのだろう？大学生になるまでの１９年間？それとも大学生時代？それとも就職して東京で暮らしていた時代？それとも子どもができて子どもたちが義務教育を終えるまで一緒に遊んだり週末に温泉へ出かけたりして元気だった時期かな？いつかしら子どもたちは成長して勝手に週末を過ごすようになった私は年相応に職責や給料も上がったけれどまもなく頭打ちになって下り坂を転がり落ち始めるだろう同じように私の人生もピークを過ぎたかもうゆっくりと下り坂を辿り始めたのかもしれない山のピークと違ってピークはピークの顔をしていないから通り過ぎて大分経ってから「あああれがピークだったのかな」とぼんやり振り返っている （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/11

  コメント(0)

• 夢の生活

  　　　夢の生活　　　南風一稼ぎのいい職業に就けば生活は楽かも知れない社会的名誉のある職業に就けば胸を張れるかも知れない都会に住めば便利かも知れない血縁　地縁　学縁のすべてを捨てていつも雑踏を歩くような生活を続ければ気楽かも知れない子どもの頃から遺跡発掘に興味を持って大学でも遺跡考古学を専攻大学院でも遺跡発掘を専門にして卒業して就職先として選んだのが考古学調査施設興味があることに邁進して好きなことに熱心に取り組んでいれば飯を食っていけるこれも幸せな人生に違いないたった１回の人生だけど俺はなりたかった職業を選んだかな？多分選んでないし多分選んでいるどちらでもありどちらでもない社会的に賞賛される職業に就きたいと思いつつでは三度の飯よりそういうものが好きかと問われれば「否」だったそんなものより食っていける程度の稼ぎがあるなら職業なんて何でも良かった生きていたら何かいいことに遭遇できるたとえば出会ったときのままのきみに再会してハッピーになれるそんなことばかり夢みてもう数十年が経つけれど夢は実現したかな？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/10

  コメント(0)

• 夢のように

  　　　夢のように　　　南風一すっかり忘れているのに街角で自転車に乗っている女性の後ろ姿を見て高校生のころに淡い恋心をいだいた女性のことを思い出したスカートから延びた脚のふくらはぎから靴にかけての線がそっくりだったこの年末年始には久々に雪が舞う光景を見たけれど近年は雪が降ることもなかった彼女の後ろ姿を見かけた頃のように寒い日には近頃とんと出くわしたことがないだから彼女の想い出もすっかり忘れてしまっていた彼女は何処で何をしているのだろう？出会ったのはつい昨日の出来事のような気がするけれどもう３０年以上も前のことその後　大学を卒業して社会人になって子どもたちが成長して父母たちはすっかり年寄りになってしまった全部夢のような出来事 （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/09

  コメント(0)

• スーパーマーケット

  　　　スーパーマーケット　　　南風一スーパーマーケットも夜８時を回ると客足が少なくなる明日の発掘作業に備えて飴玉やペットボトルを持ってレジに並んだ手前から３番目に並んだらまだ前の人の代金計算にかかったばかりで暫く待たされそうだったふと見るとすぐ向こうの４番目のレジには誰も客がいなかったレジの前ではアルバイトらしい若い女性が手持ち無沙汰に立っていたなぜ空いているレジに行かないでわざわざ混んでいる方に並ぶのか自分でも理由は分からなかった一旦並んだのに空いているのを見たからといって脱兎のごとく空いている方へ移るというのも余り美しい光景ではないそういうことで前の客の代金計算が終わるまで辛抱強く待ったレジの店員からはもちろん近くにいる客からしても空いているレジに移りもしないで辛抱強く待ち続ける中年男の姿は奇異に映ったことだろう４番目のレジに立つ若い女性は不思議なものを見るように私の方を見た （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/08

  コメント(0)

• 猫かぶり

  　　　猫かぶり　　　南風一学生の頃正月に郷里に帰省した折に悪友と何処へ行こうと相談して「そうだ振袖の女の子を見るために初詣に行こう」と連れ添って電車で行った話しをすると「ええっ　南風さんの口からそんな話しを聞くなんて　意外だわ」と目を丸くするもしきみが本当にそう思うならそれこそ買いかぶりというものだ俺は当たり前に助平で若い美人の女性には滅法弱いただ余りそんな素振りは見せないそれが壁というものだろう俺はきみに本当の姿の片鱗も見せていないもし本当の俺というものが分かったら同時にきみは俺という男に興ざめするかもしれないそれはそれで縁というもので仕方ないそうには違いないけれどたとえ幻想に過ぎないにしても若い女性にはできるだけ好意を寄せて欲しいと思うのが男の性いつまで猫かぶりを続けていくのだろう？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/07

  コメント(1)

• それ以上でも以下でも

  　　　それ以上でも以下でも　　　南風一昼の休憩時に簡単な昼食を終えると何処で見ていたのか「コーヒーいかがですか？」と勧めてくれるのはありがたいけれどコーヒーを作り終えたらすぐにきみは目を本に落としたいかにもそれ以上でも以下でもないという風にこれじゃあ全く脈なしだね年始というのに一階に下りたら偶然にきみが他の誰かを待っていた俺は隣を通り過ぎざま軽く会釈はしたけれどその後席に戻っても呼び出しも何もなかった向こうから用事がなければそれくらいのもの年始の挨拶もせずに帰っていたくわばらくわばらうっかり女性の笑顔には騙されないように気をつけましょう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/06

  コメント(0)

• 新年

  　　　　新年　　　南風一新しい詩集が出るとか昨日パンクした自転車の前輪タイヤがそっくり新しくなって走りが良くなっただけでも何やらうきうきした心持ちになったりするこれが待ち望んだ夢の到来だったり密かに暖めてきた恋の成就だったりすれば居てもたってもいられないくらい有頂天になって誰彼かまわずに手を取って「ありがとう」なんて飛び跳ねるかもしれない些細な希望や新たな目標や物であっても考えるだけで楽しくなれるものを持つことは生きる者の幸いに違いない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/05

  コメント(0)

• 墓

  　　　墓　　　　南風一俺が死んだら冷い重い死体を動かしたりして火葬場の扉が閉まるまで迷惑をかけるけれど灰になったら川に流すなり後はどうにでもしてくれ墓なんか作って骨を納めなくていい狭い地上の一角に無用の空間を占めることさえはばかられる人が一人生きてゆくことにさえ何百頭という家畜や何千匹という魚を食べていかねばならない何万という湖を干上がらせ何万という木を切り倒す人が一人生きてゆくということは随分得手かってなことだ死んでまで地球や生きている人のお荷物になるのはよそう心が弱った日かな殊勝にそう思う日がある （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/04

  コメント(3)

• 地球が生まれて

  　　　　地球が生まれて　　　南風一好きってのは地球の生まれる前からあったものじゃない地球が生まれてきみと俺が産声を上げて二人が互いを認め合ったときでもまだ好きは存在しなかった好きはいつから生まれたかって？ひよっとしたら好きなんてものは一度も生まれて来なかったのじゃないか？ただ俺がそう思い込んだだけできみはそんな感情を持ったこともなかった？きみに興味を持っているという行動がもっとガンガン出てきてしかるべきだったし抑えきれない想いの表白がもっと頻繁に出てきてしかるべきだった？そんな熱病に冒されたような感情表現なんて俺の何処にもなかったからねきみにとって俺は友だちの一人に過ぎなかっただろう俺が真剣にきみのことを想っているなんてそんなことを証明するものなんて何処にもなかったからね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/03

  コメント(1)

• 深山幽谷

  　　　深山幽谷　　　南風一一年に一度訪ねるのに苦労するから有難みがあった今年は幾つかの山をぐるぐる登ったり下りたりしなくても目的地に向かってまっすぐに道が切りひらかれてあっという間に山寺に辿り着いた便利さと引き換えに奥深さも幽谷さも簡単に売り渡してしまった簡単になびくような女にいつまでも惹かれ続ける男などいないのに何を勘違いしたのだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/02

  コメント(0)

• 元旦

  　　　　元旦　　　　南風一何事もなく静かに過ごす元旦こういう平凡さが幸せの醍醐味なんだろう若き日にはあくせく何を求めていたのだろうと不思議に思う取り立てて会いたいと思う女性がいるわけではない昔はなぜあんなに会いたいと想ったのだろう若き日に今ほど淡々とした境地できみに接することができていたらその後の俺はもちろんその後のきみの人生も変わっていたのかもしれないね事の善し悪しはもちろん分からないけれど （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2010/01/01

  コメント(0)

• 大晦日

  　　　大晦日　　　南風一日中の平均気温４℃のなか宅配のバイトに精を出す長男大晦日をもって辞めるので３日間連続して朝の８時から夜の１０時まで勤務する大学を休学して６月から７ヶ月間バイトで学んだことは随分あるだろう新年をもって心機一転みずから信じるところへ邁進して行く予定だ次男は遊ぶ金を稼ぐためにカラオケのバイトに精を出すこちらは来春に専門学校を卒業するけれど就職先は決まっていない焦っても仕方ないのか当分アルバイトでやっていくつもりらしい特に何も言わないので子どもたちが何を考えているのか分からないけれど自分がそうであったように身の振り方について悩んだときもあったのではと思う（今だって答えは見つかっていないと思う）時代の良し悪しということは確かにあろうけれどそういう社会のなかで生きていくのも人生の一コマ自分の人生のありように文句を言ったところで仕方がない私の職業人生が最良のものであったかどうかなんて決して分からないけれど休むべきときに休みを得て穏やかな年末年始を迎えていることはひとまず感謝すべきことかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/31

  コメント(0)

• 夜空を見上げて

  　　　夜空を見上げて　　　南風一半世紀が過ぎて子どもたちも大きくなってもはや昔のことなど思い出すこともないだろう昔のことより今の方が幸せ今さら昔のことを思い出す理由がない好きなくせに本当にやせ我慢して去って行った男がいたなんてきみからすれば不可解この上なかったことだろう好きならば何処まで行っても好きなはず嫌いになったり自分に嘘ついて去っていけるはずがないきみはそう高をくくっていただけど去って行ける男だっているんだきみにはそんなことをぜひ教えなければいけないそんなことのためにきみから去っていくなんてやはり馬鹿な男だね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/29

  コメント(0)

• 正月

  　　　正月　　　　南風一年末の挨拶回りを受けて今年も残りわずかばかりになったことを知る昔に暮れとか正月に特別な感情を持った時期もあったけれど今はそんなものはない淡々と過ぎてゆく月日の一つに過ぎないし短い連休の一つに過ぎない一年が過ぎ行くことにある種の儚さを感じ新たな一年を迎えることに希望を見出していた一年が過ぎ行くからといって特に悲しいこともなければ新しい一年が始まるからといって特別な何かを期待するわけでもない日ごろは忙しいそうにしている人たちなのに正月だけ神社仏閣に列を成して参拝する人々の光景くらいかな確かに新しい年の穏やかな正月に違いない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/28

  コメント(0)

• 何でもないこと

  　　　　何でもないこと　　　南風一あえて立ち止まることがなければ疑問でも何でもないそんなことはたくさんあるまず遺跡を掘るとき時代ごとの地層に着目する地層はなぜできるのか？なぜ掘り進めるほど古い地層になるのか？古代や中世に住居や建物があった場所には必ず土器や陶器の欠片が出土する建物を打ち捨てるとき衣類家財道具は他所へ運ぶけれど粘土で作ったに過ぎないものは重いし大して値打ちがないからだろうか割って捨てていくに限るということか？寺院跡の瓦もしかり廃れて建物が壊れればその上に乗っていた瓦は単なる瓦礫に過ぎない目的がなくなればもはや瓦も土器も柱穴も無用の長物古代中世人は土器も瓦も柱穴も打ち捨てていく何かを新しくすればそれに合わせて何もかも新調する現代人より随分合理的な生き方をしていたのかな？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/27

  コメント(0)

• 白髪

  　　　白髪　　　　南風一「ざくざく色んなものが出ているよ」その言葉を聞いて車の修理は来年に回してそそくさと発掘現場に駆けつけた一週間前には溝の遺構を掘っていたのに今週はもう鎌倉時代の屋敷跡という柱の跡を掘り出していた溝の遺構が出てきたときには「田んぼの真ん中じゃあ国庁跡など望み薄だな」とがっかりしたものだったがその横から竪穴の柱の遺構が出て俄然「当たりかも」と元気が出てきたきみの横に並んで土を削りながら土を運ぶとき腰を伸ばして何気なくきみを真上から見下ろすことがあった頭の真ん中に確かに白髪が一本紛れて見えたまだ若いといってもきみも着実に歳を重ねているのかなましてや俺なんかはもっとだろう自分では学生時代の頃とちっとも変わっていないと思い込んでいるのだけれど （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/26

  コメント(0)

• 年末年始

  　　　年末年始　　　南風一きみと会えるのもお宝を掘り出すのも今年最後のチャンスと思っていたのに簡単にお流れとなった息子が車を壊して足がなくなったこれで年末年始はどこへも行けなくなった自転車で買い物へ行って初詣は近くの氏神さまにお参り久々にのんびりした年末年始になるかな一度諦めれば仕方ないかとサバサバした気分息子のおかげと喜ぶべきかたまにはのんびりした年末年始を送りなさいという神様の思し召しかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/25

  コメント(1)

• 「忙」

  　　　「忙」　　　　南風一「忙」という漢字は心を亡くしている様から出たという朝から頭の前方に重しがぶら下がっているように気になっているものがあるすぐにも取りかかりたいけれど次々に降って湧く仕事に時間を奪われて気になっているものには全然手を付けられないそういう境遇に身をおく生活は確かに暮らしやすい何にも考えなくても月日が飛ぶように過ぎていくから正月の翌日が大晦日のようなものだ悩む時間がないから何にも悩みがない至って健康的な生活逆に時間を持て余し過ぎて何をしていいか一向に不明だった大学生のころ好きな女性との未来が分からなければ大学を卒業したら何をしたらいいのか分からなかった分からないこと尽くめの学生時代だったけれど気がついたらサラリーマンになって当たり前に家庭を持っていたどこで心を売ってしまったのだろう？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/24

  コメント(1)

• 不況のさ中に

  　　　　不況のさ中に　　　南風一　　不況のさ中の休日車の擦り傷を直すためにオートバックスにペンキを買いに行った駐車場は十分に広かったが駐車スペースがないくらい車で埋まっていた店内に入るとカーナビなどの装備を装着してもらう人たちだろう待合スペースでたくさんの人たちが手持ち無沙汰にしていた世が不況だからといって車を楽しまない法はない高価でお洒落な服を買わなくても高価で美味いものを食べなくっても生活を楽しむ手段は幾らでもある俺なんかきみにプロポーズしようというのに定職もなく生活費の当てもないのにバラ色の未来ばかりを描いていたもしきみと俺が本当に一緒になっていたら二人は霞を食って生活していたのかな俺はそれでも十分満足だったけれどね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/23

  コメント(0)

• 年の瀬

  　　　　年の瀬　　　南風一会えば遺跡発掘の話しから始まる先週の土曜日は寒波に見舞われて戸外の作業は大変だったろうなんて泣かせることを言ってくれる（俺が戸外で凍えながら作業しているだろうと　思いやってくれるのはいいけれど　結局彼女はやってこなかった）年末年始の休みのことや発掘予定の話しはするけれど仕事のことはほんの付けたし暮れの休みまでにもう一回来るかも知れないというので「毎日でもいいですよ」と水を向ければ笑っているその笑顔が結構曲者そうやって営業スマイルと柔らかな物腰でしっかり仕事を獲って帰るからきみの本心はなかなかつかめない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/22

  コメント(0)

• 赤信号

  　　　赤信号　　　南風一仕事から帰るとき交差点で赤信号を待つサラリーマンやＯＬの後ろ姿私も彼らの後ろに立って赤信号を待つ彼らのうちの誰がそうやってありふれたサラリーマンやＯＬの一人になることを望んだだろう望むと望まざるとにかかわらず結果としてどこにでもいるサラリーマンやＯＬの一人となりいつしかそういう境遇に何の疑問も抱かなくなっているきみの歓心を買うためにありふれたサラリーマンの一人になることを望んだわけではないもっと違う何かになれるはずだったしもっと胸を張って歩いているはずだった肩で風を切って歩いているはずだったしがない一市井人に過ぎない今の自分に不満を持っているわけではないし今の境遇が気に入っていないわけではないだけどそれが俺の望んだことだったかな？きみの歓心を買おうと俺がなりたかったものかな？きみがいなくなって遠い日に自分がなりたかった夢や希望のことをすっかり忘れていた自分に気づいた （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/21

  コメント(2)

• １３年目

  　　　１３年目　　　南風一車を買った頃は子どもたちは小さかったおい公園へ行くぞと声をかければ喜んで飛び乗ってきた車を買ったばかりの頃は子どもが勢いよくドアを開けてよくブロック塀にぶっつけたものだったその都度　新車なのにとガミガミ怒ったりしたやがて息子が車を運転し始めて車庫入れのとき側面をこすったり後部側面をこすったりしたけれどもう１３年目に入った車だし傷がついたからといってさほど気になることもない昔恋した女性に喧嘩別れした恋人がいたけれど気長に付き合っていれば些細な不平不満などどうってことなくなっていたのかもしれない愛情が薄くなるからかなそれともこだわりが消えていく執着しているうちは目くじら立てて些細な傷を大げさにあげつらう今さらながら俺の方が悪かったのかもしれないと思っている （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/20

  コメント(0)

• ボランティア調査員の師走

  　　　ボランティア調査員の師走　　　南風一出会いは不思議なものでもしボランティア調査員募集の新聞記事を見過ごしていたらその人は国府調査には加わっていなかった６月から７ヶ月が過ぎてあと１ヶ月で今年度の調査も終了を迎えようとしている来年度もボランティア調査員を続けるかどうか発掘調査の合間に訊ねる人がいてある人は「来年度も続ける」といい別の人は「今年度で終わり」という「なぜ続けないの？」と問う人もいるがそれなら「なぜ続けるの？」と問わなければならない私はボランティア調査員を辞めたからといって他に時間を埋め合わせる特別な何かを持ち合わせていない私は続けるべきか辞めるべきかちょっと魅力的なきみが続けるなら惰性で続けてもいいかなとも思うたとえ続けたからといってきみとのことに何の展望も開けないことははっきりしている純粋な好奇心だけで国府調査を続けられるかどうかきみが参加していたから続けられた期限は４ヶ月先だから結論はまだ急ぐまい明日は明日の風が吹く （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/19

  コメント(1)

• きみの面影

  　　　　きみの面影　　　南風一昼過ぎから左胸の下がなんとなくしんどくなるときがありそんなとき歳をとってしまったなあと感じるある日ぽっくり逝く日がくるのかも知れない昔のままのきみに会えることなどないから望むことなど何もないけれどなにかしら昔のままのきみが街角を歩いているような予感がする日どこかしらにきみがいるのじゃないかとつい心をときめかせて風を切っているそんな心躍る昼下がりきみの面影を感じられるうちはまだまだ若くなければと思っている （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/18

  コメント(1)

• りんご

  　　　　りんご　　　南風一若くして死んだけれど２０数年が過ぎても命日には決まって墓参りに訪れる人がいるそんな恋人を持ち続けられるなら一度死んでみたいとも思うけれど死んでしまえばせっかくお参りに来てくれた恋人のことも分からないからやっぱり会えなくても生きて会えるかもしれないと望みを持ち続けられる方がいいかと思うきみが結婚相手を選ぶのも俺が結婚相手を選ぶのも八百屋であっちのりんごにしようかしらそれともこっちのりんごの方がいいかしらなんてそのくらいありきたりで特別なことでも何でもない気安い選択だったのかも知れないね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/17

  コメント(0)

• 電車

  　　　　電車　　　南風一きみは何を待っていたのだろう車窓のどこかにある視線今日は声をかけてくれるかないや電話で話すときの気安さで「やあ」とか言いながらそばに寄り添ってくるそんな空想はすべて嘘っぱちきみに掴まっては大変だから俺は隠れてばかりいた面と向かいあった場面を想像して何を話していいか言葉が浮かばなかったどうでもいいことを馬鹿みたいにつぶやくか黙りこくってせっかく面と向かいあったきみを失望させるのが落ちだったかな日常的にきみと接することができていたら多分きみと俺は一緒になっていただろうけれど俺は今の俺じゃなかっただろうどちらが良かったのか分からない俺はきみを選ばずに自分を選んだきみを選ぶ自分も選ぶそんな道があったものかどうか今ならきみを選ぶかなやっぱり逃げ出してしまうか （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/16

  コメント(0)

• きみの胸の中

  　　　　きみの胸の中　　　南風一雨の日にむかう方向が同じだったから「送っていきましょうか？」と言い出したに過ぎないそんなことはわかっていたけれどもしきみの運転する車に乗せてもらえばスカートからすらりと延びた脚に手が伸びていかないとも限らないそんなことを考えていることをきみに見抜かれてはいけないだから「結構です」とぴしゃりと答えたきみは妙な顔もせず無理強いすることもなかった多分何か思うところがあるのだろうくらいに受け取ったのかも知れない本当は冗談がいつ本気に変わるか分からないだから遠ざかっておこうと考えただけのこと「もしここで好きだとかきみを抱きしめるとかしたら　きみは何て言い出すだろう？」黙って頷くか抱かれているだけ？そうではなく「冗談はやめて」と押しのけるのかなどちらも正しそうでどちらも正しそうでない答えはきみの胸の中 （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/15

  コメント(0)

• 洒落にもならない

  　　　　洒落にもならない　　南風一　大垣へ向かっても　もう君はいない　　何処へ向かえば　君の住む　遅々として進まぬ時計　窓越しに　　誰を待つともなくプラットフォーム　まんじりもせず何のため　　返す道すがら目をこする　いつもそう　　終わってみなければ気付かないオレ　萎むのは一瞬にして　　仏頂面のきみをまじかに （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/14

  コメント(0)

• 女と男

  　　　女と男　　　　南風一きみも俺も結局のところ女と男に過ぎなかった好きとか嫌いとか世界に一人とか一人でないとかデコレーションケーキのようにごてごて飾り立てたところで何の益もないことだったきみが魅力的だなんて誰に騙されたのだろうきみのハートを射止めれば幸せになれるなんて誰から吹き込まれたのだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/13

  コメント(0)

• 得がたい薬

  　　　得がたい薬　　　南風一半年か一年に一回くらいしか電話しない俺の方が先に逝くのか友人の方が先に逝くのかそれは分からない話すことといえば他愛ない近況や家族の様子くらい電話をかける度子どもたちは大きくなり友人と俺は幾分歳をとっている友人と俺がいつまでも気ままな友人同士でいなければならない義務はないただ高校に入学した最初のクラスが同じだったそれだけの理由で何の理由がなくてもいつまでも気ままな友人同士でいるこれが男と女ならなかなかそうはいかない異性の友人同士といってもいつまでも気があうだけという仲はなかなか信じてもらえないましてやむかしの恋人同士ならなおさら信じてもらえないだろう本当に気の合う仲というのは得がたい薬のようなもので話しているときだけ高校生に戻っている （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/12

  コメント(0)

• それだけの関係

  　　　それだけの関係　　　　南風一なんとなく分かるのか今回のきみの対応は迅速出張前ということもあったのかしら昼時と夕方の２回も訪ねてきた遠のけば心は離れてゆくきみはそのあたりを直感しているのだろうただそれだけの関係というのはちょっと淋しいけれどね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/10

  コメント(0)

• 遠くに

  　　　　遠くに　　　南風一野暮用に振り回されて気がついたときにはきみが来ていた疲労モードでいつものように笑えないせっかくきみが発掘現場を訪ねたいというのに今週は年末掃除で現場には行きませんと伝えてしまったきみの細くて柔らかそうな手を見て思わず握りしめたくなった身体はお疲れモードで頭は働かないきみが応答したり笑ったりするのをぼんやり眺めながらここでもしきみを抱きしめたらきみの反応はどんなだろう？と思うきみの身体は柔らかい胸の膨らみはもっと柔らかいだろうたったそれだけで結婚するわけでなし恋人になるわけでもないそれだのになぜきみを抱きしめたいと思うのだろうきみを抱きしめたからといって何にも変わらない何にも変わらないのにきみを抱きしめたい思いだけがある （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/09

  コメント(0)

• 一年

  　　　一年　　　南風一子どもの一年はかけがえなくて一度過ごしたら二度と繰り返すことはできないそれに比べて大人の一年は変わり映えしなくて五年十年と同じ時間が続く大人の何分の一の時間でも子どもたちに振り分けることができたらいいのにね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/07

  コメント(0)

• 証し

  　　　証し　　　南風一田んぼの甘土を掻きのけて相土を掻きのけた下から現れた地層にはうっすらと水路の跡が見える地層の中から中国産の青磁の欠片が出てきたので鎌倉時代の地層だろうというさらにその下には何か遺構があるのではと想像されるがその日の調査はそこで日没８００年の歳月を経て掘り出された陶器の欠片や水路跡その当時に生きていた人たちは自分たちが使った陶器の欠片や水路が残って後世に掘り出されて文化的価値を帯びるなどということは想定していなかっただろうそれらを使った人たちの名前や姿形は何処にも残っていないけれど誰も配慮しなかった陶器の欠片や水路が残って後世の日の目を浴びる生きた証しなんて残された方が迷惑千万だから誰の名前も姿形も残らないことの方がよほどいいことに違いない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/06

  コメント(0)

• きみはきみの

  　　　きみはきみの　　　南風一好きとか嫌いとか浅はかな言葉を求めるよりももっと大切なことがあったのじゃないかな？きみはきみの俺は俺の直感をもっと信頼しておけばずっとうまく行っていたのじゃないかな？どこで自分を信頼しなくなったのだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/05

  コメント(0)

• 恋人色

  　　恋人色　　　　南風一きっかけは些細な理由だったろう真面目そうだったから駅で待ち伏せして声をかけてくれたのは初めてだったからなんか信頼できそうだったからさしてハンサムじゃなかったけれどだから安心できそうだったからそのとき恋人がいなかったからそろそろ男友だちができてもいい頃かなと思ったから余り深くもない理由で男と女は仲良くなってそれほど多くの異性と付き合ったわけでもないのに最高の相手に出会えたと思い込むすれ違うカップルの一方が俺やきみと入れ替わっていたところで二人はやっぱり幸せな出会いだったと思い込んでいるだろう幸せな動物だと思うよ人間ってやつは好きになっただけで世界は恋人色に染まる （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/04

  コメント(0)

• リバイバル

  　　　　リバイバル　　　南風一リバイバルされた曲再結成されたグループ同窓会でやたら元気のいいおじさんやおばさんたちほんの一時ならば懐かしくてこちらも元気をもらった気分になるあちこちでリバイバルや懐古趣味をこれでもかこれでもかと見せられると今度は年相応に早く成仏してと祈りたくなる年とったきみに会えるのもそれなりにうれしいに違いないだけど会えないからいつまでも愛しいそういう関係だってあるんじゃないかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/02

  コメント(2)

• 楽しい時間

  　　　　楽しい時間　　　　南風一ことさらデートに誘うのではないただ興味が同じというので休日の発掘見物に来たらと誘ってみる今週はだめだけど来週に行くわというまじめくさった顔したり付き合ってくれとか好きだなんて言わなくってもいいなと想う人とデート以上の時間を過ごせる機会など幾らでもころがっているそれを幸せとかラッキーと思えるかどうかだねことさらかしこまって好きとかデートしようなんて言わなくっても楽しい時間を共有していることに変わりないものね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/12/01

  コメント(0)

全1066件 (1066件中 901-950件目)

< 1 ... 14 15 16 17 18 19 20 21 22 >