わきまえ社会の悪夢
わきまえ社会の悪夢 南風一すでに『日銀破綻』という本も出ているから、政府・財務省が赤字国債の解消方法の一つとして、日銀を破たんさせるというシナリオを描いていないとは誰も断言できないだろう。安倍政権の発足とともに日銀へ送り込まれたのは、財務省の元財務官である。その元財務官でもある日銀総裁が、早々に打ち出した政策は赤字国債の買い入れであり、現在日銀資産に占める国債残高は500兆円を超えている。政府の赤字国債発行額は1000兆円を超え、現下のコロナ対策予算も赤字国債発行にて対応する。ところで日銀が保有する国債500兆円超の見合勘定は国内金融機関に対する借金である「日銀当座預金」である。菅首相は「息子は別人格」という御仁だから、日銀は政府と別人格というだろう。そうであるならば、日銀を倒産させ、法に則って債務整理を行うとすれば、債権者に分配する負債額は日銀保有資産が限度となる。(預金は、預金保険にて一定額まで保護される)国内金融機関は「日銀当座預金」の債権放棄という形で受け入れざるを得ないだろう。そうすれば国内金融機関の資本不足や保有資産不足により倒産する金融機関も出てこよう。それに備えて、最近は菅首相が「地方銀行の経営統合や合併」を言い出している。日銀を倒産させ、国内金融機関に泣いて貰うという赤字国債の償却方法は、日本国民に等しく増税により負担を背負わせる方法よりも、票を失わないという理由にて、政治家にとって、余程「経済合理性」がある。こういうところで、「経済合理性」を使って欲しくないのだが、日本という「わきまえ社会」では、一番起こりそうな赤字国債の解消策のように思える。(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング