ある女の子の生涯
ある女の子の生涯 南風一例えば生まれて半年も経たないうちに父親が死亡して母親は元の実家に帰り養子に出された女の子彼女は養父母に可愛がられすくすくと育って大学院課程博士となったけれどもそれから2年のうちに研究中の事故により死亡その1年前に養父が病気で死亡1人残された養母は実姉の住む大阪へ引っ越して養護老人ホームに移った養子に出された女の子の生涯は35年に満たない短いものだったけれど彼女自身は自分の生涯を振り返ることなくこの世を去ったことだろうまた養父は病気で亡くなったとはいえ養子の彼女を赤ちゃんの頃から育て上げその間には大変だっただろうけれど楽しいこともたくさんあっただろう養母にしても実子がいないかわりに赤ん坊の女の子が育っていく姿を見て苦労も吹き飛んで楽しい人生を過ごしたことだろう確かに私のような従兄妹に過ぎない者から客観的に見る見方と当事者の心の在りようとは大きく異なっていることだろう誰にも自分たちの幸せな日々をそれが消え去ったからと言って誰ももう知る者がいなくなったからといって虚しかったとか無意味だったとか何らかの判断を下すことほど傲慢なことはないもはや誰も知らないし誰にも分からないけれど実父母から離れて養父母に育てられたけれど自分の才能を短い生涯のうちに存分に発揮した女の子がいたことそのことは紛れもない事実その事実を私は知っている(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング