【バルビエ × ラブルール展 + 特別講演会(バレエ・リュス)】
公式HP先月だったかな、ヴァッツアの余韻が冷めやらぬうちに行ったところ、鈴木晶先生の講演があると知り、即応募。めでたく当選となり、行ってきました。鈴木先生は露文、鹿島先生は仏文で2コ違い。鈴木先生曰く、「学者は集めない。コレクターは読まない。でも、鹿島先生は両方」そんな鈴木先生も、ヴァッツアのアルバム自慢。「私の持ってるのは50部限定の和紙の方、鹿島先生のは違う(笑)」マリインスキー劇場など、たくさんの動画・映像もあって、あっという間の1時間半。楽しかったー。以下、簡単なメモ書き。お話はこの倍ぐらいあって、内容ももっと充実してたのよ(言い訳)・バレエは基本赤字例えば 経費: 8,000万/1ステ だと満席でも 売上は 2万/1チケ × 2,000人 =4,000万だから、4,000万/1ステの赤字。国なりスポンサーなりの援助が必要なわけね。・バレエ・リュス発祥のころロシアのバレエのレベルはフランス比高かったと。 フランス: バレリーナの地位が低下(ドガの踊り子みたいな、 だから、男性ダンサーはあんまり・・・)ロシア:文化的後進国(とヨーロッパにみられていた) → 国がバレエを援助ただ、ディアギレフのバレエ・リュスは、劇場も予算もなしだから、万年赤字経営。・ディアギレフ成金貴族の3代目。美術雑誌を作ってみたり、作曲や声楽に手を出したりと、美しいもの大好き。ロシア文化とヨーロッパ文化の商社のようなものを目指したのかな。 ・バレエ・リュスのスタート美術はバクスト、振付はフォーキンのペアが多い。エキゾシズムがポイント。セット=美術=巨大な書き割り。現存するもの、巨大過ぎて展示できない。・ニジンスキー映画「レッド・シューズ」では、ヴァッツア=女性バレリーナに置き換えられてる。ゲイは扱いづらかったから。彼がクビにされて、マシーンが後釜になる。マシーンやニジンスカの映像を観たときはテンション上がったわ。・アーティストとバレエ・リュスアーティストがスタッフに加わるようになる。美術では、ピカソ、ブラック、ユトリロ、シャネル、キリコ、ルオー、ローランサン、ミロ、エルンスト、ダリ音楽では、ストラビンスキー、サティ、プロコフィエフほんとすごかったのね。ストラビンスキーの「花火」はバレエがないバレエ。ピカソとサティの「パラード」だったかな、「ほとんどダダ(先生)」行きつくところまでいったところで、ディアギレフは糖尿病で死亡。ワンマンだったから後任はなく、バレエ・リュスは散ってしまう。ディアギレフは映画嫌いだったから、バレエ・リュスの映像はほとんどない。なんとも儚い。 バルビエは、ファッションプレートではわりとお上品でエレガントに描いてらっしゃいます。シノワズリ、ジャポニズム。一方、バレエ・リュスでは肉体の動き、浮遊感、バレエのドラマティックな世界を濃く表現してる。ビリティスも妖しい世界。コレクターじゃなくても欲しくなってしまう作品でした。