カテゴリ:夫とその家族
(義母の愛した庭の写真です。) 私の主人は三兄弟の長男で、弟にアランとエルヴェが居る。 次男坊のアランは心が広ければ、体も縦にも横にも大きい。 そんな彼は一人暮らしが長いのに 今までサラダすら作らなかった。 ただ単に面倒くさくて、料理した後の後片付けも億劫だからと言う。 だから彼のメインフードはサラミやポテトチップ。 そりゃ医者に怒られるって!! だけどこのあいだ主人の実家に着いた晩、 もう義母は居ないというのに美味しいご飯が用意されていた。 作ってくれたのは他でもない、アラン。 夜にお肉を食べない彼が 作ってくれたのは素朴なものばかりだけど ものすごく美味だった。 じゃがいもを焼いた一品は、 均一に外がカリカリ中はホクホク、さりげないニンニクが最高。 薄切りキャベツをベースにしたサラダも ニンニクと玉ねぎとハーブが効いていて、 レストランでこれを出されても自然に褒めちゃうであろう出来。 「どうやってこのお料理を作ったの? 本を見て覚えたの?」 と聞くと、自分で適当にやってみただけだ、と言う。 義母の体調の悪かったこの1年間 3兄弟の中で最も看病を頑張ったのは次男のアランだった。 義母の代わりに台所に立つ事が多いと聞いてはいたけれど、 まさかこんなに上手だったとは・・むむむ・・・ もう私の料理は食べさせられない・・。 こんな事情もあって 今回の滞在中も私はお料理に消極的になってしまったけど アランはその後も何かと食事を用意してくれた。 料理歴は浅いし今回は心身共にクタクタだったから 凝ったものを出してくれる訳ではないけれど、 いつも美味しいのが凄いと思う。 しかもひじかけ椅子に座って背中を少し丸め、 ひざに乗せたボウルの上でじゃがいもの皮をむいたり切ったり (どうしてまな板無しで空中で切れるの??)する姿は 義母にとても似ている。 そのそっくり具合にも、 長年料理をしてきた人の様な手際の良さにも驚嘆させられる。 (なんと、私の2倍ぐらいの速度で皮を剥いてた・・・。) 時間に追われつつも アランの用意してくれたプレートを紹介します。 (食べかけでごめんなさい。) ステーキとフライドポテトの素朴な組み合わせなんだけど、 向きに気をつけて焼いてくれたステーキには 素敵なチェックの焼き模様がついていて、 よーく焼けているのに柔らかいのが 本当はレア好きの私にも美味しい。 ポテトもちょうどいい具合・・ってあれ? このポテト、何?? アランってば、さっき手でむいていたじゃがいもに 何かレトルトのもの(日本で言う「ABCポテト?」)を 混ぜたのかな? そう思ってディノに聞くと 「アランが作ったんだよ。 これはアランの『A』、彼のサインでしょ」 なんて言う。 びっくりして本人に確認すると 「そうだよ。 今まで家族みんなのイニシャルも作ってみたけど Aが1番崩れないんだよね。 ○○子(=私)のイニシャルも試したかったけど 今日は急いでいたからAだけにしたよ」 だって・・・あの早業の中でいつの間に? アランは絵がとても上手くて 指がごっつい割には誰かさんと違ってボタン付けも出来るから 器用なのは知っていたけどさ・・・。 アラン、もともとお料理の素質はあったのに違いないけど お義母さんの看病に一生懸命だった分、 一層上手になったんだろうね。 息子がこんなに美味しくて楽しい食事を作ってくれたなんて お義母さんは母親として幸せだったと思うよ。 本当に親孝行したね・・・。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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