カテゴリ:夫とその家族
フランス語には 「mere-poule(メール・プル)」 という言葉がある。 「母親」の意の「メール」と、「めんどり」の意の「プル」を 組み合わせたこの造語を、 手元の電子辞書では「子供に構いすぎる母親、過保護の母親」と 訳されているこの言葉を私が知ったのは、ディノの口からだった。 彼のお母さんは自他全てが共に認めるメール・プルだもんね・・・。 いつだったかのディノの誕生日なんて、 義母が自らをパロディー化して メンドリとヒヨコの描かれたカードをあげていたぐらいだし・・。 幸いな事にディノは自分達の事を結構客観的に見られる様で、 自分の母親がいかに「メール・プル」なのかもよく分かっていた。 だから私と義母が衝突してしまった時には 100%私の味方をしてくれた。 こう書くと一見、義母の「メール・プル」ぶりによる実害は 無いかの様に見えるけど・・・ ディノが幼さの残る大人になってしまったのはやっぱり、 「メール・プル」として開き直っていた義母によるところも 大きいのだと思う。 実際問題、義母のいなくなってしまった今後はしばらく 日常生活が混乱しそう。 本当に最期の最期、義母の気力と体力が弱り果てるまで かなりの事を代行してもらっていた彼がこれから、 同じく頼りない義弟達と生き抜いていくのかと思うと・・・ あぁ気が重い。 数字に弱くて自分の銀行口座の中身についてすらしょちゅう 混乱しているディノと、 計算には弱くないけど数字のケタが覚えられず (歴史の年号の暗記もできない人間です) いくらフランス語が話せるとは言ってもやっぱり外国人の私。 これからの事を思うと心配になったり憂鬱になったりするけれど、 どうしてこんなに頼りない人と結婚したのかとたまに思っちゃうけど、 とにかく力を合わせていくしかない。 そう思って今年の誕生日にはこの絵葉書にメッセージを書きました。 まっすぐ前を見て 一心同体といった様子で一つのバイクにまたがって進むひよこ達。 お母さんの力なしで一生懸命がむしゃらに進んでも その姿はきっと滑稽で 「ぷっ」と失笑を買ってしまう事もあるに違いない。 だけど、そんな自分たちを自ら笑いとばしながらやっていこう。 ・・・なんて考えながら書いたメッセージを読み始めたディノが、 私に一言。 「これはひよこじゃないよ。あひるだよ」 やっぱりそうなんだ・・ ひよこにしてはいやにクチバシが長いと思ったんだよね。 でもあひるって、こんなだったっけ??? そんな訳で 誕生日当日に偶然見つけて 「ピッタリだ!」 なんて意気込んで買った絵葉書には マヌケなエピソードが付いてしまったけど、 カードを書いた時の気持ちを忘れずに団結して 新しく始まってしまった生活を頑張りたいと思います。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[夫とその家族] カテゴリの最新記事
|
|