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テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:アメリカ
アメリカに住んでいてとても良いと思う点は、年齢と性別で差別されないこと。
日本のように、女性が30歳を過ぎても「おばさん」呼ばわりされるようなことはありえませんし、第一、みんな他人の年齢をあまり気にしません。 「○歳を過ぎたら女はもう終わり」、「女はこうあるべきだ」、みたいなことを言う人はいないし、そんなことを職場で言おうものなら下手をすると「セクシャルハラスメント」として訴えられます。 ですから、こちらの女性はいつまでも「女」を忘れずにいられ、何回離婚をしても、例え50歳を過ぎても、せっせと新しい彼を見つけ再婚するパワーがあるのだと思います。 この点では、アメリカは暮らしやすいと思いました。 しかし、「差別」というものはどこへ行っても何らかのかたちで付いてまわるのだと思います。 私がこちらで感じたのは、人種による差別です。 イギリス滞在中は殆ど気にならなかったのですが、アメリカでは結構嫌な思いをしてます。 例えば、スーパーで買い物をした際、レジで一言も自分に話しかけなかった店員が、すぐ後のお客にはフレンドリーに話しかける…という「あからさま」なもの。 私個人の経験では、そういうことをする人は、黒人女性が圧倒的に多いです。 そう言えば、イギリス滞在中に黒人さんの店員(特にロンドン)の対応の悪さについて、ホストファーザーに愚痴をこぼしたことがあります。すると、 「彼らはこれまで差別を受け続けてきたから、自分たちは強いんだと強調するんだよ」 と言われました。 まあ、それはそれでいいです。アメリカの地で現地のアメリカ人と同等に扱われるとも思ってませんし。どんな人種がどこの国へ行っても、多かれ少なかれ、何らかの差別は受けるものだと思ってます。そうやって意味もなく相手を差別をする人は、所詮その程度の人間なのです。 しかし、やはり自分の時だけ(←と感じる)態度をガラリ変えられると、少なからず落ち込むものです。次回またそういう事があったら嫌なので、その店は極力避けるようになってしまいます。 アメリカに来た当初、意外だったのはTVのCMです。 思いのほか多くの人種が出ているのです。例えば、子供たちがたくさんいるシーンでは、白人・黒人・アジア人・ヒスパニック…と、バラエティー豊か。イギリスでそのようなTV番組やCMは観た記憶がありません。 アメリカ… 結構やるじゃない? と、最初は思いましたが、それはあえていろいろな人種を使うようにしている、使わなければならない、と聞いたことがあります。 理由はよくわかりませんが、どういう意図であれ、こちらの子供たちにとって、いろいろな人種が普通に仲良くしている映像は悪くないと思います。 こちらに来て人種に関するいくつかの言葉を知りました。差別用語になるのかもしれませんが、実際に「自分は○○だ」と自ら使っていたアジア人もいたので、どの程度なのかはわかりません。 バナナ-中身(考え方や使う英語)が白人のアジア人 エッグ-中身がアジア人の白人(アジア文化に興味がある、例えばアニメ好きの白人もこの部類) オレオ-中身が白人の黒人 他にもいろいろあるようですが忘れました。 これらがどこまで日常で使われるのかはわかりませんが、バナナは何度か耳にしたことがあります。 私は10代の終わり頃から都内のクラブへよく遊びに行くようになりました。 その頃、レゲエやヒップホップが流行り始め、そのメロディーやリズムがとても好きになり、普段からよく聴くようになりました。 以来、それ系のクラブミュージックを聴くと、クラブの雰囲気が恋しくなり、夜の街に繰り出したくなるのです。 こちらに来た当初、街を車で案内してくれた人事の女性J(黒人・30代)に、 「何か他に聞きたいことある?」 と言われ、 「ここに良いクラブはある?」 と、今思えば、「オマエ仕事する気あんのか!」と突っ込みたくなるような質問をしました。 しかし、パーティー好きのJは、 「たくさんあるわよ~ どんなジャンルがいいの?」 と言ってくれたので、 「レゲエとヒップホップ」 と答えたのです。するとJは、 「ええっ ええ~!! そうなの? へえ~…」 と、嬉しさ半分、驚き半分の微妙なリアクションをしました。 そんなに見た目とギャップがあるのかな?とその時は漠然と思いました。 アメリカ生活が長い友人Iさん(日本人男性・30代)が私の家に来たある日のこと、うちに来る度レゲエやヒップホップがかかっていることに対しこう言ってきました。 「みらのさんって、黒い音楽が好きだよね…」 その言葉のトーンがかなり微妙であまり好意的ではない。 つまりこういうことです。 黒い音楽(例えばヒップホップ)を聴く人→黒人が好き・黒人の思想・黒人の英語を話す いや、いやいや、全然違うでしょ。 私は黒人好きではないし、黒人の考えは知らないし、黒人の英語は聞き取れないもん。 しかし、そういう曲を聴いていることで、他人はそうとるのだとか(本当かな?)。 そんなIさんの元彼女(白人のアメリカ人)は、ヒップホップを聴いている甥にこう言ったそうな。 「そんな音楽を聴いてると、○○おじちゃんみたいになっちゃうわよ!」 その、○○おじちゃんとは、当時刑務所に入っていた黒人男性のこと…。 確かに、ヒップホップで使われている英語は、理解出来るようになるにつれ耳にするのも遠慮したくなるような言葉も結構使われています。 いくら、「リズムやメロディーが好きだから」「歌詞は二の次です」「クラブ活動(?)を懐かしんでるんです」と言っても、周りはそうは見ないのかもしれません。Jの反応も納得です。 私は、決して黒人がどうの、ヒップホップがどうのと批判しているのではなく、こちらでは聴いている音楽でその人を判断されることもあるのだなと感じたのです。 もちろん、流行のヒップホップの音楽は何処でも流れているし、若い人達は普通に聴いていますよ。 ちなみに、こちらでのクラブ活動ですが、黒い音楽のみ流れるお店は当然来る人も黒人さんのみなのでちょっと居心地が悪く、治安面を考えると普通のクラブでも女性同士で気軽に行けないので、面倒になりすっかり行かなくなってしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月12日 05時04分02秒
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