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丁寧な暮らし

丁寧な暮らし

2019.09.11
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カテゴリ:おしん


おしんが雪山で、俊作に助けられ、
小屋で過ごす日々が続く。
松じいは、俊作に何かあってはいけないと、おしんを煙たがる。
おしんの天真爛漫さが、怖かったのだ。

このかいで、俊作が、おしんの名前を
誉めている。これは、橋田先生が、話したかったことの代弁だ。

しんという名前に込めた思いだ。

おしんは、中川材木店のつねに、濡れ衣をきせられ、ばっちゃんからもらった銀貨を
奪われる。
おしんにとって、銀貨は、我慢や辛抱のよりどころだったのだ。
ばっちゃんが、あの貧しい生活の中でためた50践銀貨。どんなに大変な思いでためたかは、一緒に住んでいたおしんだからこそ、よくわかっている。

おしんの我慢の糸はばっちゃんの銀貨と
つながっていた。
ばっちゃんの我慢の積み重ねが、おしんを勇気づけていた。食べたいものがあっても、いや、ばっちゃんが、我慢してためた銭だ、つかっちゃなんね、と、我慢をした。おしんは、そうやって自分に勝っていた。だからこそ、人からうける、つらいことにも耐えられた。
いつも自分に勝っていたからだ。
ばっちゃんの我慢がおしんを、支えた、
しかし、自分に勝つかてだったばっちゃんの50銭銀貨を
奪われたおしん。我慢の糸が、ぷつりと切れたのも道理である。

おしんは、雪の中を、どんどんどんどんあるいていく。逃げているのかもしれないが、私には何かこう、逆に、前にすすんでゆく勇敢な姿にみえた。

私は、おしんの、この姿から、さまざまなメッセージをもらった。
理不尽からは、逃げても、よいのだ。
逃げるには勇気がいる。
逃げは、過去からの訣別。
理不尽からの逃避は、勇敢な飛躍。
そんな気がした。

今、もし、学校で、職場で、理不尽なめにあっている人がいたら、おしんをみてほしい。おしんはただ、我慢しているわけではない、理不尽なことから逃げる勇気も
持っている。
逃げるのだ。逃げて、生きて、生き抜くのだ。

おしんは、逃げて、生きた。
逃げてよし、なのだ。






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最終更新日  2019.09.12 08:42:29
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