初めての英会話 How are you?
初めて英語でネイティブスピーカーとお話した言葉は How are you? (ハワー ユー) I'm fine,thank you. And you? (アイム ファイン、 サンキュー。 エンヂュー) I'm fine,too,thank you. (アイム ファイン トゥ、 サンキュー)だった。教室で習ったとおりの英語を、教室にゲストで来られたイギリス人の先生に向かって話したのだ。当時の田舎の英会話教室にはネイティブの先生が常時いるということはなく、年に数回回ってくる程度だった。習った通りの言葉が通じる喜びに震えた。もの凄く褒められた。鼻高々になって、だれにでも How are you? と言いたくなった。9歳だった。しかし、実際に上記の会話をそのまま再現して使えた記憶は無い。留学したときも、旅行に行ったときも、これを使うぞ!と心に決めて勇んでいても実際は少し違うことが多かった。"How are you doing?"(ハワ ユー ドゥーイン)"How have you been?" (ハウ ハブ ユー ビーン)友達同士だと、Hi!と言ったあとにいきなり夕べのテレビの話とか、昨日の続きの話とかをマシンガンで続ける。とても悠長に「ご機嫌いかが?」「とても、いい感じよ。(聞いてくれて)ありがとう。あなたは?」「私もよ。ありがとう」なんて会話が展開される余裕はない。限界はあるだろうが、実際に即した英会話集が世の中に広まることを、強く願う。あのお決まりのカタイ英会話ブックが日本人をお話下手にしているような気がしてならない。