カラヤンで「惑星」
平原綾香の「ジュピター」のヒットで、そこそこ、知られるようになったが、もとになった組曲が、大いに売れたわけではないようだ。この組曲はスケールが大きいので、都会では、防音のしっかりしたリスニングルームがないと十二分には味わえないかもしれない。1920年の初演だそうだから、1930年に発見された冥王星は入ってなくて当然である。もし、作曲当時に発見済だったら、どんな楽曲が付け加わっていたのだろうか。興味あるところである。楽曲は、順番に味わうべきものなのだろうが、太陽に近い星から当てられているわけでなく、地球も含まれない。火星、金星、水星の順で、木星以降は順番通り。で、好みはと問われれば、金星と海王星。「木星」からの引用曲の歌唱は、前にも書いたように本田美奈子が好みである。作詞は、岩谷時子であるが、ホルストが「木星」の主題とした「快楽をもたらすもの」とは遠いと思っている。平原バージョンは吉元由美であるが、こちらも遠いと思う。どちらかと言えば、「快楽をもたらすもの」よりは、本田バージョンに重なる。編曲は、平原バージョンが、快楽っぽいか。