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♪アトリエえんどうまめ 今季洋の日記。

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2015.04.21
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これは、ワッツが描いた、エンデュミオーンの絵です。


ワッツ.jpg


エンデュミオーンというのは、ギリシア神話に登場する男性で、彼のあまりの美しさに、月の女神セレーネが恋に落ちました。

セレーネは女神ですが、エンデュミオーンはそうでは無かったので、だんだんと年を老いて行きます。セレーネはそれが嫌で、(諸説ありますが、一説によると)ゼウスに頼んで、彼を不老不死の姿に変えてもらいます。するとエンデュミオーンは、永遠に眠り続ける存在となり、若いままの美しい姿を保っています。という、おはなしです。


この絵では、画面が大きく、上下ふたつに分けられていて、その下のほうに、人間としての重みのある肉体を持った、エンデュミオーンが描かれています。そして、画面の、上半分に、月の女神である、肉体としての重みをもたない、セレーネが描かれています。この、肉体を持った人間の重みと、女神の軽やかさが、みごとに描き分けられていますね。

画面の中の、上下の意識は、現代人の私たちには、当たり前のように、あります。つまり、画面の上のほうは、空とか、軽いものが描かれ、画面の下のほうには、大地とか、重いものが描かれる、という、暗黙のルールが存在します。

だけど、それが無い絵もあります。それは、少し古い時代の絵と、小さな子供たちの絵です。


また、この絵では、エンデュミオーンと女神の頭部から膝にかけてが、半円を描くように構成されていて、二人合わさると、丸になるような、構図になっています。たしか、プラトンとかも、この半身の思想を語っていたと思いました。

それによると、私たちには、失われた半身があって、だから、みんな相手に恋をするのだ。ということです。





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Last updated  2018.08.05 15:21:02
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