カテゴリ:名画のアート リーディング
これは、ターナーの絵です。
ターナーは、光と陰影のコントラストで、たくさんの風景を描いたことで知られています。この絵も、地面や、樹木や、海と空が描かれています。海には、船が浮かんでいるようです。 でも、良く見ると、画面の向かって右手の下の方。橋のアーチが丸くくり貫かれているあたりに、赤い服を着た、ひとりの女性が描かれていることに気がつきます。この女性が居る位置は、画面の惑星配置としては、金星の位置になります。 もうひとつ、この絵では、画面の下・中央部分にも、橋が描かれて、その橋げたの下が、くり貫かれていて、おそらく川らしい水の流れをたたえています。この橋げたと川の位置は、月の位置になります。 これらの画面配置から、この絵は、一見すると風景画のように見えますが、実は、ターナーの求愛の絵であることがわかります。 この絵が描かれた時がいつなのかはわかっていないそうなので、ターナーの生涯の出来事と、照らし合せることはできないのですが、ターナーは、この絵を描いた頃、誰か一人の女性と恋をして、結ばれて、家庭を持ちたいと、願っていたようです。 はっきりとした赤色の服を着た、女性が描かれているので、特定の「この人」と思う異性が、心の中に居た可能性は、強いと思います。赤色は、具体性を表す色彩でもあります。 その人との恋の成長を願う気持ちは、画面向かって右手で、画面の下から上までを貫いている、一本の樹にも、現われています。 ようするに、ターナーは、この女性への愛を、一途に貫き通したいと、思っていたり、または、この愛を大きく育てたいという、一本気な気持ちを、持っているようです。 この画面の中の女性は、先ほども書きましたように、金星位置に描かれていて、その金星位置は、閉ざされている印象です。その閉ざされているところから、橋が描かれています。 なので、これは、次のステップへの変化を、声がけしているような絵です。 おいでよ。 そこから出ておいでよ。 こっちへおいでよ。 絵の中の女性は、鑑賞者である私たちのほうへ、顔を向けていなくて、画面の中を見ています。つまり、後ろ向きに描かれています。 これは、女性の気持ちがまだ決まっていなくて、どうしようかしら?と、自分の内面を見ていることを表しています。 だけど、この女性の服は行動することを表す赤色ですし、今にも立ち上がって、橋の下をくぐり抜けて、その先に歩いて行きそうな、雰囲気を持っています。 そして、その女性の未来の行き先は、木星位置の方向になりますので、もしそうなったとしたら、この二人は、周りの人たちに公認の仲になる、ということになります。 そうなった時には、この女性は、後ろ向きでは無く、ちゃんとこちらを向いて、私たちに顔を見せてくれることでしょう。 ☆アトリエえんどうまめのHPは、《こちら》です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.08.05 15:15:38
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