カテゴリ:名画のアート リーディング
これは『チャールズ二世の肖像』です。チャールズ二世は、1630年生まれの、イングランド・スコットランド・アイルランドの国王となった人物。
この絵が描かれた時は、1660年から1665年のあいだで、描いたのは、ジョン マイケル ライトおよびその工房の人々です。 このチャールズ二世のことをいろいろ調べていたら、めちゃくちゃ愛人が多い王さまであったことがわかって、へぇーと思いました。 そのあたりのことを調べてみると、ドタバタドタバタといろいろな展開が繰り広げていて、元気だな~とか自由だなぁ~とか、そんな印象を持ったのですが、このあたりの雰囲気は、あたかもギリシア神話で展開される恋愛劇を見るようで、脈々とヨーロッパに流れている、そういった恋愛の「元型」があるようにも思えました。 その愛人たちの多くは、この絵とおなじように、写実的表現に、最高の姿が重ね合わされた肖像画として残されていて、その絵は、ネットを通じて簡単に見ることができます。 チャールズ二世のネイタルの金星は牡牛座にあって、天秤座終わりの土星とさそり座初めの海王星の合とオポジション。魚座の木星とトライン。 ため息が出るくらい美しい女性たちであったことは、確かなのでしょう。 ( 最初の2枚は、王の愛人のひとり、バーバラ パーマーを違う画家が描いたもの。あとの一枚は、同じく愛人のルイーズ ケルアイユの肖像画です。ちなみに、チャールズ二世には、本人が認めただけで14人の愛人がいたのだとか。) これらの女性たちは「愛人」とされていますが、王には正式な妃もおり、また王の愛人たちの中には夫がいたり、また、王以外にも恋人がいたりしたそうです。 ふうむ。。。と考えましたが、おおよそこれらの時代は日本に置きかえた時には、江戸時代。当時の日本でも、たとえば徳川家康とかにもたくさんのお妾さんがいたそうなので、時代背景的に、現代とはずいぶんと、いろいろな倫理観や「ねばならぬ」という概念が違っていたのだろうと思います。 西洋絵画の歴史をたどると、このような肖像画がたくさん描かれた時代があって、そこではこの絵のように、絵画という二次元平面の中に、立体的な三次元の世界を再現するテクニックが確立していました。 「写真のようにリアルに」ということもできますが、写真と違うのは、写真以上に肖像絵画のほうが、演出が可能であるところでしょう。 これらのリアルな肖像画が描かれる前は、絵画のほとんどは宗教画でした。その宗教画の発展の中で、これらの三次元表現が確立されて行きました。 あたかもこのチャールズ二世の時代は牡牛座に冥王星がある時代。リアルであることとか、物へのこだわりは、とても強いものがあったことでしょう。 そういえば先日(あ)ちゃんたちとおしゃべりをしていた時に、「日本の江戸時代は、ひと冥王星サイクルだった。」という話題になりました。およそ、牡牛座冥王星から次の牡牛座冥王星の時代までのサイクルだったみたいです。 チャールズ二世のような肖像画が描かれることも、このあとヨーロッパでは隆盛を極めますが、およそ260年後(つまり、その、ひと冥王星サイクル後)くらいになると、カメラの発達とともに、印象派が出現せざるを得なかったように、絵画は大きな方向転換をして、肖像画が描かれることは激減して行くことになります。 ☆アトリエえんどうまめのHPは、《こちら》です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.10.07 22:23:51
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