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♪アトリエえんどうまめ 今季洋の日記。

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2018.10.13
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オーギュスト ルノワールが1892年に描いた『ピアノに寄る少女たち』という題名の絵です。





少女が二人、ピアノに向かっていますが、そのようすは真剣なものというよりも、リラックスして楽しんでいるように描かれています。

少女たちは画面左側を向いています。画面左側というのは、9分割の惑星対応では、金星ー木星―海王星の位置、生命の樹では、ネツァクーケセドーコクマーの位置にあたります。受容したり、外に向かって開くことを表している位置です。

たとえばもし、同じピアノを弾くとしても、「プロの演奏家を目指して集中して特訓をしています」というようなことであったとしたら、この絵とは逆の画面右側を向いた表現のほうが、それを表しやすいでしょうし、また、画面全体の色彩も違ったものになってくると思います。


家の中にピアノがあるということ自体、その家の財力の豊かさを表していることになりますが、画面の中には、ほかにも、ピアノの上の花瓶や、背後に見える室内空間からも、生活の豊かさはとてもよく伝わってきます。

ここに描かれているのは、家庭の中の日常の一コマなわけですが、そこは、豊かさや美しさ、そして居心地の良さに満ちています。

ルノワールの絵というと、まず一番に浮かんで来るような、そんなエッセンスがたっぷりと含まれた絵画のひとつということができると思います。

2018年の今となっては、絵画としてはある意味あたりまえの表現となっているわけですが、ルノワールの以前には、このような絵画を描くことは無かったわけなので、当時としては革新的絵画のひとつでもあったのだと思います。


ルノワール以前の肖像がと比べると、古い肖像画の多くが静止している重厚感を持っているのに対して、この絵には、動きや躍動感にあふれていることにも気がつきます。

それをつくり出しているのは、この二人の少女の柔らかい腕と手の表現と配置であることにも気がつきます。


ちなみに、このルノワールの絵画にみられる動きの表現が可能になった背景には、油絵の具の向上や、それに伴う絵画技法の変化があったことは、とても大切なことだと思われます。

絵画にとって、まるで縁の下の力持ちのような存在でもあるこれらの技術の改革は、同時並行的に、油絵の歴史までも大きく変えて行きました。





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Last updated  2018.11.04 11:31:05
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