2014年3月。ももは天国へ旅立ちました。
ももっこデイリー。このブログはもともとこのタイトルで始まりました。そのきっかけを与えてくれたのが、「もも」という1人の猫でした。ももは3ヶ月の子猫で我が家にやってきました。栃木のブリーダーさんの家に行き、他の子猫ちゃんを見に行ったのに一目で気に入ったのがももでした。ももは尻尾の先がほんの少しだけ曲がっており、ブリーダーさんから「こういう仔は病気があることが多く、売るつもりがなかった仔です。それでも良ければどうぞ。枕元で眠るとっても穏やかな良い仔だ」と言われました。我が家に到着するまで、初めての車も高速もとても怖かったのか、ブルーのケージの端でこれ以上小さくなれないほど丸まっていました。恐怖とお母さんから離れた寂しさからもあったでしょうに、一鳴きもしませんでした。我が家の一員となり、そして成猫になりました。いろんなイベントを共にしました。私達の結婚までの道のり。第一子の誕生。第二子の誕生。ももは我が家の8年をずっと見つめて、参加し、助けてくれました。私達夫婦が喧嘩をすると席を離れ、喧嘩がまとまらないと割って入ってきてくれるような子でした。私が妊婦の時もいつも側にいてくれて癒してくれました。子供が産まれたら嫌々ながらも子供と遊んでくれるような子でした。思い出したらキリがないくらい、我が家の一場面には必ずそこにももがいます。ももは群馬へ転勤する前日、突然、天国に旅立ってしまいました。あまりに突然でよく分かりませんでした。色々考えた末、ももは火葬することにしました。お骨になっていつまでも側にいてもらおうと、いつも我が家を見守っていて欲しいと思ったからです。葬儀屋さんに通常より時間を掛けてお骨にしたと聞きました。骨になってしまったももを見ると、骨とは別に黒く網状になったものがありました。葬儀屋さんが、「生前、何かご病気でしたか?」と尋ねてきました。特段、その様子はなかった旨伝えると、「この黒く網状になるものは骨ではないのです。今まで色んな飼主様のお話を聞いてみるとどうも病気だった子にこのような組織というのか、病巣というのか、時間を掛けても消えないものが残るようなんです」と話されました。「突然、亡くなられたのも病気だったのかもしれませんね」と。黒い網状のものは、顔から尻尾の先まで所々に存在していました。我が家に来る車の中でも鳴くことのなかったもも。寂しかったり甘えたい時は鳴くけれど、それ以外では怒ることもなくいつも穏やかだったもも。お客さんがくれば足元にそっと擦り寄り、上手にお相手するもも。怒られると知って台所に夜な夜な乗り、そんな姿をわざと見せつけ、わざと目玉を大きくさせ知らないフリをするもも。とっても賢くて我慢強いもも。そして何より優しい子でした。私達を一番に考え、自分の痛みや辛さを全く感じさせなかったのかもしれません。そして私達もそんなももの優しさに甘えて気付いてあげられませんでした。ももは私達と会えて幸せだったろうか。色んなことがとっても足りない飼主だったろうな、と今でも思います。もも、何もしてあげられなくてごめんね。私達はももと出会えたこと、過ごせた時間を幸せに思っています。最後まで甘えて申し訳ないけれど、いつまでも私達を見守ってくれたら嬉しいです。大好きな毛づくろいをするももといつの日かまた会えますように。ありがとう、もも。そして、もものことが好きだった皆様にも感謝申し上げます。