”さむがりやのサンタ”
レイモンド・ブリッジクス 作・絵 すがはらひろくに 訳子供の時におそらく1000回は読んだと思われるこの絵本。昨日仕事の合間に丸の内オアゾの丸善に行き、ふと見つけたのでなんだか気が向いて買ってみた。絵本といっても、中は左から右に読むコマ割のまんが。ほとんどせりふや説明はなくって、12月24日にサンタが目覚めてから仕事を終えて家で眠るまでの一日を追っている。我慢できずに丸の内線でちょっと読んでみた。な、 な つ か し い ~~ !!!25年ぶり位でしょうか。読んだの。でも前と変わらぬたたずまい。ただ、読み手であるワタシは、7歳だか10歳だかのオンナノコから30代の働くオンナに変わってる・・・。見るところが違う。子供の頃は、”わーこうやってプレゼント配ってるんだ~”(・・と思ったのかな・・)と、プレゼントをもらう子供の目線なのよね。でも今は完全に目線が ”サンタ側”。とにかくこのおっさん、よくぼやくんです。壁には南国のポスター貼って、水着で日焼けしてる夢みてるサンタが24日の朝目覚ましに起こされる。そこで一言”やれやれ またクリスマスか!”・・・これだけで面白い・・(笑)読み進めるうちに、このサンタおっさんの口調にワタシは多大な影響をうけていると気づく。(なんせ1000回読んでるからね。潜在意識に組み込まれてる・・・)”なんてこったい いやなゆきだよまったく””こんどは雨かい おつぎはなんだい””えんとつなんてなけりゃいいのに!” (子供からの差し入れをみて) ”ふん なんだジュースかい!”この輝くばかりのぼやきの数々!黙って仕事こなしゃーいいのにちょっとぼやいてみるサンタの可愛さ。そして次の二つのフレーズ。”おいしいこうちゃがなによりだ” と ”ふろよりらくはなかりけり”・・・これ、今だに二つとも日常生活で使ってます・・・。子供の頃からお風呂で”風呂より楽はなかりけり”とつぶやいては親に”そんな言葉どこで覚えてきたの?変な子・・・・”と面白がられてた。そして外で紅茶を飲んだときにも思わず”美味しい紅茶がなによりだ”と口に出して言いたくなる。サンタが自分のために作って食べる朝食・夕食。それから仕事中のお弁当用に作るチーズサンドウィッチ。ワタシの”食べ物フレーズフェチ”もここで培われたのかもしれない。この絵本でぷっくらとした美味しそうなベーコンエッグを見て以来、ワタシはかなりのベーコンエッグマニアになりました。このサンタ、ぼやきこそ多いもののとっても丁寧に生活してるんです。そしてなんといってもこの絵本の色あいがすごーく綺麗なんです。紫やグリーンやオレンジ色などの使い方がすごく上手。大人の鑑賞に十分堪えられる色使いです。ヒトコマヒトコマ見てるだけでもうほんと全然飽きない。この絵本ご存知のかたいらっしゃいますか?超ロングセラー(いまだに売ってるんだもんね)なので今年も本屋さんに並んでいます。ちょっと見てみてね!今日は家で懸案の”キムチ鍋パーティー”だ!今年お初のキムチ鍋。ちょっと緊張するな。仕込み(・・・なんてないけど)に入らねば。