映画『赤い鯨と白い蛇』
この映画の監督はデビュー作のせんぼんよしこ。キャストもすべて女性、しかも年代もそれぞれでいろんな事情を抱えた5人が海辺の古い民家に引き寄せられるようにして集まってくる。みんなそれぞれいつかこの家で暮らしたことのある人たちでいろんな思い出を持つ家。戦時中の疎開でやってきた保江(香川京子)の戦争時の思い出が現代にまで尾を引いていた。監督のせんぼんよしこは78歳で監督デビューだそうで、それは映画のなかでもゆっくり流れるストーリーや温かさやユーモアが折り込まれた優しいストーリーとなっているのがホッとさせてくれる。夕日が美しい海辺の町、潮風の匂いが漂ってくるような映画。