「サイレント・ヒル・ゼロ」PSP
ゲームもやらない時は、ずーっとやらないのですが、「FF7CC」から続け様に、「サイレント・ヒル・ゼロ」もクリア。毎度の事ながら、中古買いなので、時代の波からは遅れまくりですが。最初にノーマル・エンディングを見て、その後、UFOエンディング、その手前のデータから続けてプレイして、パッド・エンディングで、エンディングは制覇しました。バッド・エンディングを見る為には、モンスターを200体以上殺すのが条件という事で。攻略サイトによっては、100体で見られるという情報もありましたが、失敗しないように、200以上ぶちのめしました。(^_^;)1周目は、打撃用の武器が脆くて、すぐに木っ端微塵になってしまうという悪条件から、敵からは逃亡するのが基本だったので、個人的にストレスが溜まったのですが。ノーマル・エンディングの特典である篭手が、壊れない強力武器だった事で、2周目は意趣返しとまでに、片っ端からタコ殴りですわ。(メ▼▼)=○ボス敵も2~3発当てたら倒せるって、ちょっと強力過ぎるケド。苦笑。ノーマル・エンディングを見た時は、結局よく判らないまま、爽やかにハッピー・エンディングで、正直、なんだったのトラヴィス?!と消化不良でした。サイレント・ヒルの世界観からすると、パッド・エンディングの方がずっと良いですね。頑張ったのに救いが無いと言えば、そうなんですが、パッド・エンディングの方が物語として辻褄が合う気がしました。サイレント・ヒルには、トラウマを抱えた主人公が毎回登場しますが、今回のトラヴィスも例に漏れず、暗い過去を背負っている孤独な中年男です。パッド・エンディングは、トラヴィス自身が殺人鬼=ブッチャーだったというオチですが、その方が、子供の頃に母親から、悪魔の子として殺されかけた過去に現実味が出てきます。母親は鏡の向こうに別の世界があり、息子が悪魔の子だと信じて、彼をこの世に生み落した母親の責任として、息子を殺害しようと試み、結局、精神病院に入れられてしまうのですが。一方、父親は息子には母親が死んだと伝えたものの、最愛の妻を失った悲しみから、精神的に病んでゆき、息子と一緒に泊まっていたモーテルで、結婚記念日に縊死。トラヴィスはモーテルの従業員に発見されるまで、父親の遺体の前で呆然として立ち尽くしていた。これが彼の抱える、忘れたくとも忘れられないトラウマです。この過去を、「1」で重要な役割を持つ不幸な少女アレッサが呼び覚ましてゆく、というのが物語の流れ。その目的は、自分を生贄にして儀式を行おうとする母達、カルト集団の陰謀を阻止してもらう為です。そこで、トラヴィスがブッチャーだったという方が、彼にアレッサと呼応する独自の力が秘められていたという設定に対する違和感が薄まります。ブッチャーというのが結局、何なのか、それは説明されておらず、推測の域ですが。終りの無い悪夢が繰り返される異世界に取り込まれ、モンスターとなって徘徊する者達を殺す怪物、それがブッチャーです。個人的に、終わりの無い悪夢に終止符を打つ存在ではないかと考えています。見た目も行為も残虐なので、正義の味方という風には見えませんが、最後の罰を与えて、モンスター達を死によって解放する存在ではないかと。殺人鬼ではありますが、内包された魔的な資質を持っていた人間であると、トラヴィスを捉えるとしたら、同じく不幸な生い立ちの中に、悪魔をこの世に解放してしまう能力を持っていたアレッサが、自分の力の発動を止める存在として、彼を必要とした事に納得が行きます。それでも、細かい点で、色々と判らない部分が多い話ではあるのですが。「サイレント・ヒル」というシリーズそのものが、スカッとしたい人には向かないものなので、判らない事は無理に判らなくても良いと思える人にしか勧められません。「バイオハザード」シリーズが大衆受けしたのは、話がハリウッド的だからでしょう。スッキリ爽やかに大団円で終わる、タフで前向きな若者が主人公のストーリー。でも「サイレント・ヒル」は対称的な所に位置するもの。だからマニアは居るものの、一般受けはしないので、爆発的ヒットには繋がらない。まあ、私は、どっちも好きですが。(#^.^#)↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。