只見線満喫号【只見線訪問に便利な増発列車】
新潟県の上越線小出(こいで)から福島県の会津若松を結ぶJR只見線は、只見川など景色が素晴らしく人気のローカル線である。しかし、2011年7月から2022年9月まで、大雨による鉄橋崩壊等で一部区間で運休となり、2022年10月にようやく全線で運転再開した。しかし、全線走破する列車は1日3往復しかなく、うち2往復は早朝発や夕方~夜の運転になる。なので、日中に走るのは1日1往復のみで、特に青春18きっぷシーズンの土休日は混む列車となっている。そんな中、7月22日から8月27日までの土休日には、只見~会津若松に臨時快速「只見線満喫号」及び、それに接続する小出~只見の普通列車も運転され、只見線訪問がしやすくなった。小出に停車中の只見線キハE120系。かつての仙台地区のキハ40同様緑帯になっていて、緑の多い只見線にふさわしい。他にもキハ110系も走っており、左側の様にキハ40同様の塗装になっているものもある。列車本数が少ないせいか、草で覆われてる線路も多い。まさか路面電車である様な緑化軌道ではないでしょうね?新潟県と福島県の県境である大白川~只見は一駅約30分かかる。長い六十里越トンネル(6,359キロ)やスノーシェルター、今は廃止になった田子倉駅(写真左)も見える。乗換駅である只見は利用客であふれ、お祭り騒ぎだった。駅には全線運転再開を祝った横断幕が掲げられている。フラガールをイメージしたカカシも立っていてユニーク。只見では約50分滞在時間があるので、駅前にある「滝神社」。只見川の安全を見守っているよう。他にも縁結びの「三石(みついし)神社」があるらしいが、今度時間がある時にゆっくり訪問したい。駅近くの売店には塩焼きそばとげんき餅が売られており、腹ごしらえにちょうどいい。只見からは会津若松行きの只見線満喫号に乗車。主要駅のみの停車なので便利な列車だ。キハ110の3両編成で、うち先頭2両が指定席になっている。指定席といっても通常の普通列車と変わらない車両で、車端部がロングシートになっている。ロングシート部分も指定席として発売される珍しいパターン。車両内には指定席券がある人しかいないので、落ち着いて旅や撮影が楽しめる。只見を出てしばらく走るとカーブが特徴的な「叶津川(かのうづがわ)橋梁」を渡る。鉄橋の下では恐竜が見送ってくれた(笑)会津蒲生(あいづがもう)~会津塩沢で青い第八只見川橋梁を渡る。この先只見線は8つの橋梁で只見川を渡る。会津大塩~会津横田の第七只見川橋梁。本名(ほんな)付近の第六只見川橋梁を渡り、本名ダムの前を通る。代行バスにて本名駅訪問の記事【2022年9月】会津川口付近の第五只見川橋梁。災害で橋の一部が流失した。只見~会津川口が最後まで運休になった区間で、それまでは会津川口~会津若松の折り返し運転だった。会津川口の駅名標に「本名」の文字がよみがえったのは感激だ。会津宮下では会津若松発小出行の行き違いを行う。本数が少ない只見線にとって、貴重なシーンだ。水量が多い只見川が寄り添っているのも只見線の魅力。駅前にSLが保存されている会津柳津(あいづやないづ)駅。圓蔵寺やソースカツ丼など立ち寄りどころも多い。会津柳津訪問の記事塔寺を出て会津坂下(あいづばんげ)に向かうと、それまでの緑に囲まれた山の中の景色から会津盆地に入り、視界が広がる。只見から約2時間18分で終着の会津若松に到着。主要駅のみの停車なので速く快適な旅ができた。せっかく只見線が全通したので、この列車が今後もせめて土休日だけでも走れば沿線で下車しながらの旅も出来るだろ。何かと災害が多い今日この頃だが、只見線が問題なく運転し続けることを祈りたい。「オトクなきっぷ」「おすすめの列車」などをまとめたサイトを作成しました。鉄道旅行の参考になれば幸いです^^