ケルトの夢

よしながふみさんの傑作SF時代劇を原作の『大奥』観ました！

調度品と衣装が楽しみだったのですが、内容的にも中々楽しめました。
のっけのナレーションが大滝秀治さん…これでなんか風格と雰囲気出ちゃうからずるいよね（笑

水野は、原作とは別物と割り切っていたので、好演でした。
でも19歳の役とはいえ、華奢だよね～、ニノ。

共演者がみな「抱かれたい」とか何とか（笑）の玉木さん、野心のある美しい御中臈にぴったり。
奈良で鹿の顔になってウロウロしていた方には見えませんな。

そして蔵之介さんの藤波様は、将軍様と並んではまり役。
あ、もちろん１番の原作そっくりさんは、久通役の和久井さん！


杉下は好きなキャラなので、映画としてはサダヲさんで完璧なのですが、やっぱりあのちょっと崩れた影のある色気が欲しかったなあ。

将軍吉宗に、作者様が「この人」と思い描いていたというコウちゃんをキャスティング出来たことが、ビジュアル的に大成功（コウちゃん、発声がちょっと残念だと思う…でも名女優と言われている人も発声がすごく残念な方いますし）。
やっぱり逆転大奥を成立させるカリスマ性がないと、SFの説得力がなくなるから、この映画の成否がかかってたと思います。

掘北真希さんの、可愛くておきゃんでいじらしい町娘もぴったりでした。



蔵之介さんも楽しみだったという「将軍様のお成り～」の鈴の廊下の場面、さすが壮観でした。


構成などは、原作がいいわりに凡庸な感じもあります。

冒頭の、町道場で水野の剣術の稽古を受ける方の足捌きがさすがだった（笑




「いい話」は、今回映画になってる1巻のこの話だけ（笑
原作は、史実を巧みに駆使して、ドロドロと人間ドラマ邁進中！
ほんと、よしなが様ってドSなんだから…