クラカタウ大爆発
クラカタウは別名クロカトアとも呼ばれ、1883年に大噴火を起こし、その凄まじさは後に映画化されたほどである。クラカタウ(クロカトア)はインドネシア・ジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡に点在する幾つかの島の総称。本来はひとつの島であったのだが、大噴火により自分自身を吹き飛ばし、現在の形になった。1883年5月20日、クラカタウは大噴火し、その爆発音は数千キロ離れた、スリランカやオーストラリアにおいても聞かれた。又、同時に発生した大津波はアラスカ、あるいはヨーロッパにまで到達した。その高さは最大で40mに達したという。噴煙はあたりを覆い、まるで深夜のように真っ暗にした後、たちまち高く成層圏3万8千キロの高さにまで駆け上がった。その構成物は地球を広く覆い、北半球ではその後数年、年間の平均気温が0.5度~0.8度も降下した。空を覆ったその粉塵などの構成物の影響で、異常な朝日や夕日がその後世界各地で見られた。ムンクの叫びはこの夕日をテーマにして描かれたといわれている。そのクラカタウ火山が、ここ数週間、火山活動を活発化し、溶岩まで噴出させるにいたっている。かってのような大噴火を起こす可能性は低いとはいうものの、クラカタウの今後の状勢は極めて気になるところである。