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テーマ:DVD映画鑑賞(14216)
カテゴリ:好きな映画・・恋愛系
やさしくキスをして~のフレーズで有名な
ドリカムの曲がありましたが・・・ リンク先のracquoさんお勧めの映画 「やさしくキスをして」を見ました。 なお、この映画はドリカムの歌とは無関係ですが、映画の中でも このフレーズが織り込まれた歌が登場しています。 監督は「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチ。 やさしくキスをして 2004年 イギリス/ベルギー/ドイツ/イタリア/スペイン 監督 ケン・ローチ あらすじ ↓ スコットランド、グラスゴーの高校で音楽教師をしている ロシーンは、ある時パキスタン移民二世のカシムと出会う。 感想 ↓ 何かの宗教の敬虔な信者でもなく、とりあえず周りを みれば、同じ民族ばっかりという日本に住んでいる 私達には、この映画で語られている宗教の重み、 パキスタン移民の方々の苦労、家族のあり方などなど、 判り難い部分は多いかもしれない。 しかし、想像力を働かせ、スコットランドに渡った パキスタン移民の40年にわたる苦労、 外国で差別を受けながら、異なった宗教と生活を 守っていく中でつちかわれた家族という絆、 言い替えれば絆が強い故のしがらみは、はかり知れない ものだと思える。 そういう環境の中で育ったカシムが、家族の想像を 絶する反対にあいながらも、ロシーンとの愛を育もう とする姿勢に、ジーンとくる。 ややネタバレあり ↓ そして、一見、優位に立っていそうなロシーンも、 ミッション系の学校ということもあり、カシムと 付き合っているという事で、自分の職を失ってしまう あたりは、さすがケン・ローチという感じ。 そしてこの映画の中で登場するピアノは、 ロシーンにとってかけがえのないもの。 生活していくための糧であり、大切なもの。 持ち上げるのには、かなりの困難を要する。 そのピアノを運んであげ、ロシーンと急接近 できたカシム、彼女にとってはこのピアノが 物語の中でのカシムと家族の部分なのではないか? などとも感じられる。 この映画を観ている時、おばあちゃんの言葉を思い出した。 私の家族の一人が、結婚をする際に相手の家族と ややもめていた。 短絡的な私は「そんなにうるさいこと言われるのなら、 駆け落ちでもしちゃえばいいじゃん!」 などと呟いたが・・ 祖母は一喝「犬や猫の子を貰うわけじゃあるまいし、結婚 とは、そんな簡単なものじゃない~」 「簡単に家族を捨てられるような薄情な人間がいいのか? そういう人間じゃないから、好きになったんでしょ。 だから、やっかいなんだ」 確かに・・その通り。カシムが家族のしきたりと ロシーンの狭間で悩む姿は、痛々しくもあり 非常にやっかいな問題。 カシムの姉はかなり保守的。カシムの行動の 全てが自分の結婚にも影響を及ぼすとなっては、 保守的にならざるを得ない。 そして、カシムの妹はパキスタンの文化と イギリス文化を融合して、きちんと受け入れ、 自分を主張できるミックス型。 この2人の対比が興味深く描かれている。 あの妹のように、少しずつ融合させていくことが できれば、もっと良くなるのだろうな・・・ ともあれ、一歩踏み出したカシムとロシーンの 2人に心からエールを贈りたいと思えた。 考えさせられる部分も多いけれど、 とても好きな映画の1本となりました。 ラストも素晴らしい。 ご紹介してくれたracquoさん ありがとうございました!! カシムとロシーンの初々しさもとても良かった。 「カシムとロシーン」って、いい響きだな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.09.19 16:18:05
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