歌劇『トロイ人』とアイネイアース
先日、TV雑誌で番組チェックをしていた時にふと目に飛び込んできたのが、NHK教育で毎週日曜日に放映されている『芸術劇場』番組内で、20日(日)に放映予定と書かれていた「パリ・シャトレ座公演 歌劇“トロイ人”」と言う演目。トロイ人…と言ったら、やっぱりトロイア戦争のトロイ人のことなのかしら???と何となく気にしていたら、まさにそのトロイア戦争を題材にした、ルイ=エクトール・ベルリオーズ作曲のフレンチオペラでした。…へ~!オペラにもトロイアものってあるんだぁ…!しかも主役は、映画『トロイ』でパリスから宝剣を授かる役目だったアイネイアース!?へー!…などと興味津々で観たんですが、残念ながら前半部をほとんど見損ねてしまったので、肝心のトロイア陥落の見せ場は丸っきり観ることが出来ませんでした(悔)。ちなみにその日に放映されていたのはハイライト版で、実際は上演に4時間もかかる全5幕の大作オペラだとか。7月下旬に全幕をBShiで放映する予定だそうですが、ウチはデジタル放送は観られないからなぁ…。せめて前半のトロイア陥落のエピソードを歌った1部だけでも、観てみたかったんだけどな。そう言えば、アイネイアースはローマ建国の祖…と言われていることを私はトロイアものの本を読んで初めて知りましたが、そのトロイアものを題材にした絵を海外のアート検索サイトで探索していたら、『パリスの審判』に負けず劣らず、トロイアから逃げ延びるアイネイアースの家族を題材にした絵があるわあるわで、やっぱりヨーロッパではこのエピソードってかなりメジャーな題材だったのねぇ…と言うことがよくわかりました。しかもアイネイアースはアプロディーテーの息子と言う設定なので、それもまたドラマチックな要素のひとつなんだろうなぁ…。ただ、映画『トロイ』ではまだ幼さの残るような青年として描かれていましたが、『イーリアス』では最強戦士アキレウスとも渡り合って戦えるトロイア側の重要な戦力のひとりとして描かれていたので、絵画に描かれているアイネイアースは、一家の立派な大黒柱と言った感じ。そんな絵画に混ざって、私が見つけたアイネイアースもので一番気に入ったのがこの↓彫刻。 Gian Lorenzo Bernini(Italian,1598-1680)「Aeneas, Anchises, and Ascanius」(1618-19)Galleria Borghese, Rome, Italy 年老いた父親のアンキーセースを担いでトロイアから脱出するアイネイアースと、(隠れて見えないけれども>)その彼の足元には幼い息子のアスカニオスが。ボルゲーゼ美術館のベルニーニ作と言えば、『プロセルピナの掠奪』と『アポロとダフネ』の彫刻が超有名…なのでそのふたつを観たのは確かに覚えてはいるんですが。………こんなん観た覚えなんてワタクシ全くないんですけど…(涙)。やっぱり知らないってとてもとてもモッタイナイことなのね…って言うか、“どこでもドア”と“ほんやくこんにゃく”を心の底からぷりーずぎぶみードラえもん…!!