10月(第3~5週)の鑑賞記録
超簡単解説&自分的お気に入り度(<秀作駄作評価に非ず)MAX★5個(☆=0.5個)独断と偏見のピンポイント評価MAX♪5個11日(火)『リンダ リンダ リンダ』文化祭本番に向けて頑張る女の子だけの即席コピーバンドの3日間★★★★★みんなホントにむちゃくちゃ可愛いかった…!♪♪♪♪♪12日(水)『ベルベット・レイン』香港マフィアの男たちの野望と友情の果て★★★★/入念な仕掛けと観客ひっかけ度♪♪♪♪♪14日(金)『ファンタスティック・フォー/超能力ユニット』(字幕版)宇宙実験で図らずも超能力を身につけた4人+αの奮闘劇★★★ジェシカ・アルバ@スーの不可抗力ストリップショー(笑)のキュート度♪♪♪♪19日(水)『ギュスターヴ・モロー展』 渋谷・Bunkamura ザ・ミュージアムにて本家パリのギュスターヴ・モロー美術館所蔵の作品群★★★★☆系統立てた展示のわかりやすさ♪♪♪♪『空中庭園』 渋谷・ユーロスペースにて秘密を作らないルールを持つ家族の秘密的日常★★★★脚本と役者・映像と音楽のバランスが絶妙な単館系邦画ならでは魅力満載♪♪♪♪♪20日(木)『プラート美術の至宝展/フィレンツェに挑戦した都市の物語』 新宿・損保ジャパン東郷青児美術館にて聖母マリアの聖帯を所蔵するイタリア・プラート市の至宝の数々★★★★フィリッポ・リッピの作品群の美しさに感激♪♪♪♪♪『殴者』 テアトル新宿にて明治期に実在した異種格闘技戦を題材にした新しい試み★★★ベテラン役者の凄みに思わず戦々恐々♪♪♪♪21日(金)『パール展/その輝きの全て』 上野・国立科学博物館にて世界のパールの歴史★★★★/帯留兼用プローチ「矢車」の細工の見事さと美しさ♪♪♪♪25日(火)『ドミノ』実在したセレブ出身の女性バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)の破天荒な物語★★★☆ビバヒル白書おちょくり度♪♪♪♪♪26日(水)『シン・シティ』罪の街(SIN CITY)で繰り広げられるバイオレンスな愛憎劇★★★☆実は誰も殺してないベニチオ・デル・トロ@悪徳警官の哀れ度♪♪♪28日(金)第18回東京国際映画祭 特別招待作品『親切なクムジャさん』 渋谷・オーチャードホールにて無実の罪で投獄された女性の復讐劇★★★★/清純派イ・ヨンエの新境地開拓度♪♪♪♪10月半ばは仕事が休みだったり半日勤務だったりしたので、ここぞとばかりに美術展に足を運びました。イマサラですが、やっぱり日本語の解説付きで系統立てて展示してもらうとスゴくわかりやすいですね。ギュスターヴ・モロー美術館には過去2度行きましたが、今回の習作や下絵を含めた少数精鋭での作品展示のおかげで、返ってパリで観た絵の製作過程等がよくわかったりしたので、ホントに観に行って良かったなと思いました。『プラート美術の至宝展』は、「聖母マリアの帯」がある街として有名なプラートの、その聖帯伝説にまつわる作品を中心に、僧の身でありながら修道女と駆け落ちしたエピソードが有名なフィリッポ・リッピの≪身につけた聖帯を使徒トマスに授ける聖母≫や≪受胎告知≫等が展示されていたので、それらを観られただけでも観に行った甲斐があったなと。ついでに常設展示のゴッホ作≪ひまわり≫や、グランマ・モーゼスの可愛らしい絵も久しぶりに観られて幸せでした~♪Fra Filippo Lippi(Italy,1406-1469) e Diamante(Italy,1430-1498)「Madonna della Cintola」(1456-1466)Civic Museum, Prato, Italy本物は2m四方の大きさで、もっと色のコントラストが鮮やかで華やかな印象。1番左の女性は、破戒僧フィリッポ・リッピが誘拐同然で駆け落ちした(…)美人修道女ルクレツィアさんがモデルと言われる。ちなみに右側の子供(トビアス)を連れた女性のような人物は大天使ラファエル様。宗教画ではよく見かけるけど、キリスト教ネタの映画とかでは出番が少ないような…?ところでメディチ家の丸薬の紋章はホントにわかりやすくていいですね。他の紋章が何家のものかわからなくても、メディチ家だけは間違いなくわかるわ…(笑)。『パール展』は、心なしかいつもの美術展よりも仕事帰りの女性率が高かったような気がしました。さすが若い女性は宝飾品に目がないと言うことでしょーか?(笑)パールと一口に言っても、時代・産地・天然・養殖で随分と違うし、貝殻の内側を利用した貝真珠と言うものもあるので(<昔はよくボタンに利用されていたそう。今はプラスチック製なのであまりお目にかかりませんが)、それらの比較が単に宝飾店で真珠の美しさに見とれるよりもずっと興味深くて、なかなか見応えがありました。映画は、ブロックバスターなものばかり観ているとムショ~に単館系が観たくなるので、久しぶりに都心まで足を運びました。『青い春』でファンになった豊田利晃監督が、映画公開間近に覚せい剤所持で捕まってしまったニュースにはむちゃくちゃショックでしたが、映画はたくさんの人たちの協力の下で創られるものなので、『空中庭園』が無事一般公開されて本当に良かったです。これは角田光代女史の原作がしっかりしていたせいもある?のかもしれませんが、やっぱり期待していた通り見応えのある面白い映画だったので、わざわざ渋谷まで観に行った甲斐がありました。誰もいない家に帰らせたくないからと、家族の誰にも鍵を持たせない小泉今日子演じる母親の絵里子を指して、広田雅裕演じる長男のコウが、“逆オートロック”と表現する。自分の育った環境を反面教師にして理想の家族を作り上げようとするあまり、家族の中で秘密を作らせないルールが、逆に不自然な秘密を作り出してどんどん彼らの関係を歪ませていく。けれどその不幸せだった過去の自分と理想の家族像への思い込みから開放された時、絵里子は生まれ変わり新しい時間が動き出す…。映画は感じるものであり、読解するものでもあると言うことを、今回、この映画を観て改めて実感したような気がしました。それにしても、映画に対する豊田監督のコメントがバッサリパンフから削除されていたのには泣けたわ…(涙)。その代わりとしての措置なのか、監督のインタビューのみ掲載された無料配布のリーフレットがチケットカウンターに置いてありましたが、アレ、気がつかない人もいただろうなぁ…。ところでゼンゼン関係ありませんが、最近、北野武監督作品の『キッズ・リターン』が無性に観たい。北野作品全部を観ているワケじゃないけど、今まで観た北野映画の中ではあの話が1番好きっす。