平和への祈り ; イラク情勢通信
(2004.10.6到着メールより)友人 知人各位 すでにご存知の方もいらっしゃるとは思いますが.再びアフガニスタンが危ないことになってきました。 スーダンもひどいし、イラクの状況もいっそうひどくなましたし。 日本はアメリカへの武器輸出を公然としたがっているし。渋谷で「アフガン零年」を上映しています。是非ごらんください。転送開始>>朝から大量の情報を送っており、ご迷惑をおかけしています。>9日にアフガニスタンで総選挙が行なわれる予定です。3日後のことですが、予定ですと言わざるを得ない情況にあります。現在の情況では、アメリカ傀儡政府のカルザイと、北部同盟の誰とかが本命だそうです。北部同盟はアメリカ軍と一緒に首都を制圧した同盟軍です。どっちに転んでもアメリカにとってはOKです。>しかし、アフガンの現状は日本のメディアが報じるほど楽観的ではないようです。この情況は、恐らく数ヵ月後のイラクのたどる道でもありましょう。>>暗いニュースリンクからの転載です。>http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/10/post_1.html>>ちょっとだけおまけ情報があります。アメリカの大統領選挙の世論調査を行なっているギャラップ社に対する疑惑です。上記と同じ情報源です。>「米国で最も影響力のある世論調査企業ギャラップ社の大統領候補支持率調査において、共和党に有利に働く調査手法をとっている事実が判明し、問題になっている。ギャラップ社が9月13-15日にかけて行った支持率調査では、ブッシュ支持が55%、ケリー支持が42%という大差がついていたが、この調査の回答者757人の内訳は、共和党支持者が305人(40%)、民主党支持者が253人(33%)、無党派が208人(28%)というわけで、とても正当な調査とはいえないというのが主な批判理由である。>リベラル系団体ムーブオンは、ニューヨークタイムズ紙に全面意見広告を掲載して、ギャラップ社を批判しているが、今のところ同社は批判を無視しているようだ。」>僅差である場合、このような手法は決定的に有効ですね。脱帽です。>>>転載開始>>10/06/2004>アフガニスタンの危機:事実と統計>Center for American Progress2004/10/04レポートより。以下に全文翻訳して掲載。>------------------------------------------------------------------------->>アフガニスタンの危機:事実と統計(Afghanistan in Crisis ? Facts and Figures)>(From: Robert O. Boorstin and Mirna Galic)>>「タリバンはもはや脅威ではない」先週の第一回大統領選ディベートで、ブッシュ大統領は聴衆に語った。しかしながらこの不正確な声明は、アフガニスタンをバラ色に飾ろうとホワイトハウスが尽力している実例の一つに過ぎない。>>ブッシュ政権が世界に売り込んでいるサクセスストーリーとは程遠く、アフガニスタンは依然として危機状態にある。10月9日の選挙を控えて、同国は一層危険且つ混乱状態を迎えている。麻薬生産は急上昇している。タリバンの攻撃も増加し、アル・カイダの活躍する範囲も拡大し、武装集団が国土を席巻している。アフガン住民は危機に直面し選挙に関する脅迫を受け、飢餓と慢性的な栄養失調に苦しみながら、不確実な未来像に女性たちは怯えている。>>選挙の実施とアフガニスタンの安全で民主的な未来を考えるとき、事実を直視することはとても重要である。以下にアフガニスタン国内の現実を解説する:>>タリバン勢力は再結集、攻撃は増加>2001年に米国主導の連合軍がタリバン政権を排除してから、同勢力は順調に回復しつつある。タリバン勢力による死傷者数は前年比45%増加し、タリバン指導者達は攻撃の矛先を10月9日の選挙に向け始めている。最近4ヶ月間で選挙実施担当者40人以上が死傷し、ごく最近も、カルザイ大統領はタリバンの暗殺計画から命からがら脱出している。>>アル・カイダの新勢力拡大>ブッシュ政権はアフガニスタン国内の潜伏先を破壊したと宣言しているが、アフガニスタンもしくはパキスタン国境付近の新しいアル・カイダ訓練施設を撮影したビデオが表面化している。アル・カイダ幹部達は、オサマ・ビン・ラディンも含めて、健在である。先月、エリック・オルソン陸将補は声明を出した:「アフガニスタン全土に渡り工作を展開するアルカイダ幹部達を確認している。彼等はアフガニスタン国内の攻撃計画に加担し、攻撃実施に直接関与することもあるようだ」>>麻薬国家になりつつあるアフガニスタン>アフガニスタン駐在米大使ザルメイ・カリルザッド氏は最近警告を出した。「麻薬が国土を席巻する可能性はある・・・まるで麻薬国家だ」まさしく、新たな潮流として、アフガニスタンは麻薬製造からヘロイン精製へと急速に発展しつつある。その犯罪ネットワークの拡大がより一層現地の治安を脅かしている。>>麻薬製造の最高記録更新の見込み>アフガニスタンの麻薬生産量は、すでに世界供給量の75%を占めるといわれ、今年はさらに記録的な生産量が予測されている。23億ドルのアフガニスタン麻薬産業はテロリズムの資金源となり、国内治安に深刻な影響を与え、アル・カイダ、タリバン、その他武装集団の地盤を固めている。>>破壊を招く武装集団と市民軍>地域武装集団と協力体制にある米軍の方針が治安をより悪化させており、民主主義と法秩序の障害になっている。武装兵と市民軍は国土の大部分を制圧した結果、カルザイ大統領の威信はカブール以外では失墜して、暴力と治安悪化を招いている。カルザイはそうした武装集団をアフガニスタンが直面する最大の脅威と呼んでいる。人権調査と支持連合(Human Rights Research and Advocacy Consortium)の最新調査によれば、「(アフガンは)依然として武器を手にした者による陵辱と虐待の危機に晒されている。法秩序は国土全体では事実上存在せず、結果として法に咎められない文化が支配的である」>>自由で公正な選挙も危機状態>10月9日に予定されているアフガニスタン大統領選挙は、すでに2回延期された結果であり、専門家は、治安の悪化とタリバンの暴力、投票への脅迫が選挙の正当性を貶めると危惧している。人権監査団体Human Rights Watchの最新報告によれば、「地方の有権者達はすでに武装集団と地域兵から投票の仕方について指導されており、典型的な政治的弾圧と民主的プロセスの欠如から、ほとんどが服従を強いられている」。国連の報告では、自由で公正な選挙実施のためには、国際的な治安補助が不可欠と警告されている。カルザイ大統領は繰り返し国際援助を唱えているが、NATO指導国の対応は3,500人ほどの兵士派遣に留まっている。>>援助団体も撤退を強いられる>アフガニスタンの治安状態が極めて悪いことを示す事例として、24年間の戦争状態の中で活動を続けてきた国境なき医師団(Medecins Sans Frontiers:MSF)が、治安悪化のため今夏撤退を余儀なくされた事実がある。同団体が撤退を余儀なくされた国は、アフガニスタンが初めてである。MSFや他の援助団体の活動はアフガニスタンにとって非常に重要であり、アフガン政府は代替サービスを市民に提供することができない。>>壊滅的な食糧不足を迎えるアフガン市民>国連の食糧支援計画によると、穀物の不作が拡大した結果、アフガン市民の21%以上が「越年のために食料補助が必要となる」。国民の半数が慢性的な栄養失調に苦しみ、栄養欠乏による病気が蔓延している。>>女性の苦悩は続く>新たな法制により権利が保障されているにも関わらず、多くの女性はタリバン時代の規制と暴力に直面している。地元権力者による女性差別が激しくなっている地域もあり、権利を主張する女性は脅迫と脅威にさらされている。権利擁護団体の指摘によれば、過去3年間に議会が承認したアフガニスタン向け基金の内、女性に充てられたものは3%に満たないという。>>女性と子供の劣悪な健康状態>ユニセフの最新報告によれば、アフガニスタンは妊産婦死亡率が世界で最も高い国のひとつであり、5歳以下の幼児死亡率も極めて高い。アフガン人家庭の60%は安全な水を入手することができない。基本的な医療サービスは限られていて、特に女性は、国務省の報告によれば「文化的障壁と資源不足により、医療機関へ頼ることを拒否され続けている。」>>>***********************************************************************