イギリスの生物多様性が大幅に減少
イギリスで生物多様性が大幅に減少したとのニュースが入ってきた。先の九州環境教育ミーティング報告では夢創造型の楽観的視点にたった環境教育の必要性を書いたが、これはこれとして、現状を把握するための「事実」として伝えさせて頂く。以下「世界の環境ホットニュース」より引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~イギリス各地で長期にわたって包括的な調査を続けたところ、蝶の70%が減少し、植物の28%、鳥の54%も減少していることが分かったと、アメリカの雑誌『サイエンス』に発表されました。調査に使われたデータは、過去40年にわたって2万人の研究者が集めたものだということです。これについて英『ガーディアン』紙も3月19日に記事を掲載しました。大英自然史博物館のサンドラ・クナップさんは、「この教訓と警告に世界中が目を向けるべきです。イギリスの生物多様性が詳しく分っているために、地球全体のカナリア役になりました」と語っています。また蝶の調査にたずさわったジェレミー・トーマスさんは、過去に5回あったといわれる大絶滅に続く「第6の大絶滅に世界が向かっているとする仮説に有力な証拠を与えるものだ」といい、減少の速度が加速しているとも述べています。草地の植物に含まれる窒素酸化物やアンモニアの濃度が上昇していることも明らかになりました。窒素化合物の濃度が低ければ植物の種類が豊富ですが、窒素化合物の濃度が過剰に上昇すると、植物の種類が減少することも分かりました。窒素過多は自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物、畜糞の与えすぎなどから起きるようです。▼米誌『サイエンス』、2004年3月19日 http://www.sciencemag.org/▼英紙『ガーディアン』、2004年3月19日 http://www.guardian.co.uk/print/0,3858,4883595-111492,00.html▼琉球大学山口研究室、「大絶滅」に関するまとめ http://www.cc.u-ryukyu.ac.jp/~coral/BiologyI/Extinction.htm