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テーマ:離婚・・・その1(30)
カテゴリ:相続
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Q11.裁判上の離婚原因である、悪意の遺棄・3年以上の生死不明とは何ですか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ A11. 一.悪意の遺棄 1.「配偶者から悪意で遺棄されたとき」には、訴訟で離婚を求める事ができます。 2.「遺棄」とは、前述した同居・協力義務を履行しない事であり、経済的な困窮に陥れることが必要なわけではありません。 3.「悪意」とは、財産法でいう「知っていること」とは違い、倫理的な意味で言う「故意」と同じ意味です。 4.最判昭和39年9月17日(民集18-7-1461) ・もっぱら、妻のほうに責任のある事情から夫婦が別居し、夫が妻に生活費を渡さなかったのが「悪意の遺棄」に当たるのかが争われた事件です。 ・最高裁は、婚姻破綻に主として原因のある者からは相手方に対して扶助請求権を主張し得ないとして、「悪意の遺棄」に該当しないとしました。(11月10日付け記事前述Q8を参照) ・「しかしながら、前記認定の下においては、上告人が被上告人との婚姻関係の破綻について主たる責を負うべきであり、被上告人よりの扶助を受けざるに至つたのも、上告人自らが招いたものと認むべき以上、上告人はもはや被上告人に対して扶助請求権を主張し得ざるに至つたものというべく、従つて、被上告人が上告人を扶助しないことは、悪意の遺棄に該当しないものと為すべきである。」 二.3年以上の生死不明 1.「配偶者の生死が3年以上明らかでないとき」は訴訟で離婚を請求できます。 2.配偶者の生死不明は江戸時代から離婚の原因とされていました。典型的な破綻原因といえます。 3.この事由があれば、民法770条第5号の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」とは別に、離婚原因とされます。 4.失踪宣告(こちらは7年間の生死不明)がなされると、死亡したものとみなされ、婚姻は解消しますが、こちらの場合は、離婚と違い相続が開始します。 次回は離婚原因その3 ・・・つづく ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 人気ブログランキングに参加しています。応援宜しくお願いします。 ポチッ! 人気blogランキングへ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 離婚・相続等の法律問題でお困りの方は↓ 櫻井法務行政書士オフィス ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.11.14 22:38:38
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