日本唯一のホーバークラフト航路運行停止へ 大分空港アクセス
(大分合同新聞9月30日付記事より) 大分ホーバーフェリー(大分市、木元智社長)が30日、景気悪化などによる利用客の激減から経営継続不可能と判断し、大分地裁に純粋清算型の民事再生手続きの開始を申し立てたと発表した。10月末でホーバークラフトの運航を休止し、会社を清算する。負債総額は約5億7300万円。 日本唯一のホーバークラフトによる定期航路をもつ大分ホーバーフェリー(大分~大分空港)が経営破たん。今月末で運行停止というニュースが流れました。 2007年06月28日の本ブログ記事で乗船記を取り上げましたが、「乗っておいて良かった」というのが率直な感想。大分市と大分空港の間を約30分で結び、ごう音をあげて海上を浮き上がって走り、大分空港のS字状のランプウェイでは横滑りの“ドリフト走行”まで体験できるという乗り物好きにはたまらない航路でしたが、経営する会社がとうとうギブアップ。残念な結果となりました。 ホーバークラフトは私たちが子どものころには、海上を時速80キロ以上で走れるという「夢の乗り物」と呼ばれ、宇高連絡船の“急行便”としても使われていました。わたしは宇高航路のホーバー便は乗れずじまい。辛うじて大分で1回だけ乗ることができました。 少し話が横道にそれますが、JAL(日本航空)の経営危機のニュースが大いに紙面をにぎわせています。いろいろ原因はありつつも、政官財主導で各地に作らせたローカル空港に半ば強引に就航させたのも要因とか。大分空港は国東半島の先っぽに位置。県内全域から集客できる場所ではありません。今年のGWに私が訪問した久住高原の温泉地では「熊本空港のほうが近いよ」という話も聞くことができました。 不採算のローカル航空便撤退、それに伴う空港アクセスの交通機関の不振、そして空港そのものの存続も危機になるという悪循環、話を聞くだけでつらいです。