少年の凶悪犯罪は増えているか?
わたしが不登校に関心を持ったのは、マスコミが『少年の凶悪犯罪が激増している!!』という報道がよくなされていたときでした。いまでもそうなんですが、不登校やひきこもりの人が、いかにも『凶悪犯罪を犯す』みたいな言われかたをしていたんです。 そういうことで、本日は『少年の凶悪犯罪は増えているか?』をテーマに書きましょう。ほとんどの皆さんは激増していると思ってるでしょ。ところがどっこい 増えてないんですよ。 5年、10年という短いスパンだと増えたり減ったりしていたりします。でも、50年、60年という長いスパンだと、 激減 しているんですよ。じゃあなんで、目立つかっていうと 件数が少ないから目立つ! と考えるのが妥当でしょうね。 「最近の少年はなっとらん!」 などと怒っているオジサンは、多いんですが、03年度の殺人加害者を年代別に見るとどうなっているか? 少年(未成年)、96人 20代、268人 30代、314人 40代、212人 50代、306人 60代、186人 70代以上、75人 と、圧倒的に大人が、人殺しをしているのが現状です。 特に50代の人は、年齢的にも社会のリーダーで見本となるべき年代なんですけど、この年代の人は、殺人以外の犯罪も多く、凶悪犯罪世代なんですね。電車内のトラブルもこの年代がナンバー1だし。 よくこの年代の人が 「我々の若い頃は、ジャンクフードなんかなかったが、いまの若者は、あんなものを食べているから凶悪犯罪が増えるんだ!」 とか 「パソコンやテレビゲームばかりやっているから」 とか 「アダルト・ビデオや、性情報が氾濫しているから」 なんて言ってますが、 それは嘘! 大嘘! いまのオジサンたちが子どもだった195~60年代には、テレビゲームもなかったしパソコンもなかったしアダルト・ビデオもなかったしマクドナルドも日本になかったんです。(笑)なんといってもその証拠に、1960年では、少年による殺人検挙数は、 いまと比べて、 4~5倍! レイプは、 10倍も多いんです。 ちなみに、触法少年といわれる13歳以下の殺人事件は、 1960年代で 53件! 1990年代は10件。 こりゃどー見ても、いまの大人が少年だった頃も、大人になったいまも、大人の方が相当にヤバイ!(笑) こりゃどー見ても、いまの少年の方が、温厚で紳士ということになります。 いまの少年には、心の教育が必要だと言う前に、いまの大人に心の教育が必要ということでしょう。(笑) なんといっても、少年凶悪犯罪は激減しているのに、 大人による未成年へのレイプ等の犯罪は増えている んですから。 子どもを変えなきゃっていう前に、大人が変わらないと…… ねえ。