「ホームベーカリーでつくる米粉食バン」
そろそろ旧聞に属するけど、今年の「西条酒まつり」では「サタケ会場」に出かけてみた。サタケが対象としているお米は日本酒の原料ではあるものの、精米機くらいが日本酒に関係しているだろうか。展示機械の中に、大吟醸酒に使う小型精米機があり、その構造に注目。 仙人としては他に、GABA(食品の機能成分)を多く含むお米を製造する機械とか、パックされたご飯を製造する機械一式に興味を持ったけれど、それを見ている人は誰もいなかった。 そこで一番分かり易かったのが、「米粉食パン」という次第。配られたリーフレットのように実行するとなると、うちには「ホームベーカリー」がないから、まずはそれを買わないといけない。米の消費拡大も容易でない。 レシピを見て最初に目についたのは、小麦のタンパク質成分である「グルテン」。これが原因でアレルギーになる人もあるようだが、ここでは「米の消費拡大」との整合性を気する。 小麦粉中のグルテン含有率を10%程度とすると、60gのグルテンの背景には600gの小麦粉がある(グルテンの純度、水分含量など、いろいろ不明点があるので、これは仮の数字としてください)。ならば、わざわざ別に製造するグルテンを使わないで、米粉と小麦粉を直接混ぜた方が合理的ではないか(レシピの注には、米粉:小麦強力粉=3:7(あるいは4:6)が示されている)。 しかしさらに考えてみると、もし「等外」小麦が大量にあれば、それからグルテンを抽出する工業は、小麦の有効利用ということになる。日本では多量のグルテンを輸入している。輸入量順に相手国を並べてみると、オーストラリア、カナダ、アメリカ合衆国、ドイツ、フランス、中国・・順位は異なるものの、上位3カ国は小麦の輸入国でもある。 こう考えてくると、米粉食パンまで世界のネットワークに組み込まれていて、単純に論ずることができない。最後は風味と値段のバランスだが、「試供品」の味は十分いけた。