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2023.06.26
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カテゴリ:父の麦わら帽子
夕焼けの海 母は、きょうだい10人の末っ子だった。
その中でいちばん仲がよかったのが、12歳年の離れた姉・佳乃。

その母の姉・佳乃が5人の子ども達を残して亡くなったのは、私が小学校の3年生の時だった。
母は、私たち家族を残して、慌てて、通夜・葬式に行った。
ハンカチ  子どもというのは、母親が家のいなということは、さびしいことだった。
たった2~3日のことでも、帰りはいつかと父に尋ねた。

そして母が帰ってくるという日、父は子ども達を前にこう言った。
「お母ちゃんはなぁ、大事なお姉さんが死んでつらいんじゃぁ。
じゃあから、そっとしてあげにゃあ。
お母ちゃんにあんまり、うるそうしたらいけんぞ。」
父の細やかな気持ちが分かる言葉を
覚えているが、帰って来た母親にまとわりついたのかどうかは覚えていない。

6月5日、夫の母親が100歳の誕生日を迎えた。
6月19日は、市から100歳の誕生日のお祝いがあり、市長さんに祝ってもらった。

そして、6月23日14時25分、永眠した。
大正、昭和、平成、令和を生き、100歳の誕生日をみんなに祝ってもらったことは、幸せな人生ではなかっただろうか?
しかし、70歳を過ぎた息子であっても、百歳を過ぎた母親であって死の重さは変わらない、惜別は変わらないのだと思う。

義母は、私の父が亡くなった時、
ひとつの時代が終わったわ」と言っていた。
私も、義母の死に、ひとつの時代の終わりを感じる。

百歳の夏は越さざり義母(はは)逝きぬ   はるな

▲夫の母▼

昔語り:女学校
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Last updated  2023.06.28 10:49:05
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