テーマ:懐かしい昔の話(548)
カテゴリ:父の麦わら帽子
今から60年以上前の話だ。
岡山で生まれ小学校、中学校に行った私だったが、中学2年の時、親の仕事で兵庫県・龍野市に引っ越した。 家の前には1.5mほどの幅の小川が流れて、小川の前には水田とあぜ道とまだ舗装されていない道が続いていた。 父の母も陽気な人で、新しい環境にすぐなれたのか、知り合いも増えていた。 そんな中に、近くの村に牛を飼っていて、搾りたての牛乳を分けてくれるという家があると教えてくれる人がいた。 母は早速私を連れて、その家に行き、次からは、週に2~3回、私が朝取りに行くことになった。 ある朝、母にたたき起こされた。 眠たくてしかたがないが、自転車の前のかごに、空の2合瓶を乗せて私は出かけた、ようだ。 ようだ、といのは、私は完全には目覚めていなかったからだ。 完全に目覚めたのは、田んぼの中。 橋を渡ってすぐ、右の田んぼに自転車で突っ込んだらしい。 何が何だか自分でも分からなくて、 「ギャー!!」と大声で叫んだ。 その声が聞こえたのだろう、母が慌てて出てきて、そして私は気が付いた。 眠ったまま自転車に乗っていて、水田に落ちたということを・・・。 体中が泥だらけになっていたが、幸運だった。 もし、少し手前の小川に落ちていたら大けがをするか死んでいたか・・・。 道で倒れても怪我をしていただろう。 そんな小さな事件は、少しすると、ケロリと忘れて、2合瓶を持って牛乳を買いに行ったし、家の前の小川で泳いだ。 これが、中学2年の夏休みで、 岡山県の田舎から兵庫県・龍野市へ来て、最初の夏はこうして過ぎていった。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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