テーマ:懐かしい昔の話(548)
カテゴリ:父の麦わら帽子
今から70年以上前に岡山の田舎に生まれた。
子ども時代は、春夏秋冬とそれぞれに楽しいことがいっぱいあった。 10月は、10月10日の秋祭があったが、その前日、9日に運動会があって村中の人で学校の運動場で楽しんだ。 それよりも、もっと前から秋祭に向けて用意があったので、大人は、忙しかった。 ★障子の張り替え。 涼しくなったとはいえ、まだ川に入れる季節、紙を剥がして桟だけになった障子を川で洗った。 そして、桟が乾いたら障子紙を貼る。 これから秋が深くなって冬になると障子を貼り替えると家の中に光が入り明るくなる。 そのために障子の張り替えをするのだが、お金の無い家では、破れた箇所に桜の花のような切り紙をして破れた箇所に貼った。 ★ドブロク作り。 父は、酒が大好きだったけれど、買うお金が無かったので、自分でドブロクを作って飲んでいた。 ★道普請。 村中総出で道を直したり、道の周りの草を刈ったり・・・。 秋には枯れる草もあるので、この時期、刈っておけば、春まで大丈夫だ。 「昔は、祭には、遠い所から親戚が来て、ごっつお(御馳走)を食べて帰った。 その時、道が荒れていたら困るから、祭りの前にするんじゃぁ」と父が言った。 そして、10月9日の小中、青年団、村中参加で開かれた運動会。 運動場に、村ごとに、筵(むしろ)を敷いて、重箱に入った母の作った巻き寿司を食べた。 10月10日の祭には、運動会の翌日ということで学校が休みだった。 神社の参道には、ずらりと出店が並んで、獅子舞が太鼓の音に踊った。 寒くも暑くもない季節。 稲刈りもあとちょっと先・・・。 そんな楽しかった祭も人々が農業を手放すと供に消えたのだ。 私は、夢のような楽しかった運動会と秋祭、その準備を今もはっきりと思い出す。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.10.26 01:09:50
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