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2023.12.26
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カテゴリ:父の麦わら帽子
 私の子供の頃、今から65年以上前の岡山の田舎の12月の話。
当時、食べ物は、野菜、米など殆どを自分の家で作った物を食べていた。
しかし、時々、チクワや煮干しなど必要なものは、店で買った。
当時、私の家では、買い物はツケで買っていた。

普段は、現金がないので店で借りていたのだ。
盆と年末には、ツケの支払いをしていたようだ。
盆や年末になると現金が入ってくるはずもないのだが、母はどうやって金策していたのだろうと
思う。
いや、母だけでなく、他の人もみな貧乏だったのだが、なんとか支払っていたのだろう。
その証拠に、商店から、どの家にも「歳暮」が贈られていた。
 歳暮は、暦や餅アミだった。

暦はひと月ごとに一枚の様式で薄い紙。
どの家も農家だったので、日曜日に休むことはなかったが、
暦には、大安や仏滅などが記入されていたので、必要なものだった。
 餅アミの形は、正方形か丸で「てっきゅう」とよばれていた。
このよび方は、独特のものなのかと思い今回調べた。
*てっきゅう*
火の上に2本かけ渡し、串に刺した魚などをのせてあぶるのに用いる鉄製の角柱形の細長い棒。
また、鉄線を格子状に編んだもの。◇「鉄架(てっか)」ともいう。「鉄弓」「鉄橋」と書くこともある。


古い言葉だと知った。
てっきゅうは、餅をやいたり魚を焼いたり、ナスビを焼いたりと一年中活躍していた。
 あの頃、今のようにプレゼントを貰ったりあげたりという風習はなかった。
そんな中で歳暮というプレゼントは、生活に必要な、ありがたいものだった。
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Last updated  2023.12.26 20:21:35
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