昔語り:ごんご
私が小さい頃、岡山のいなかの川で水遊びをよくした。そんな時、祖母は、「ごんごがおるから深いとこにいちゃいけん」と言っていた。祖母は私が小学1年生6歳の時に亡くなったので、それ以前の記憶だろう。「ごんご」とは、「河童」のこと。作州(岡山県の山間部、津山市のあたり)から嫁に来た祖母は、「河童」と言わず「ごんご」と言っていた。「ごんごは、子どもを深いとこに連れて行って、内臓を食うんじゃ。じゃぁから、浅いところでも気をつけにゃぁ、いけん」と祖母は言った。 昔の川は、大人でも背のたたないような深い淵があって、周りには、山が迫っているようなところだった。だから小さい子どもは、泳げるようになるまでは、近くの浅瀬で水浴びをしていた。私は、ごんごのことが頭から離れなかったので、大人たちが洗濯をしている近くで泳いだりしていた。少し大きくなって■川遊び・・・花咲く合歓(ねむ)の木の下で■で泳ぐようになってもみんな気を付けていた。もし、溺れている子どもがいたら、その子に向かって差し出す竹竿のあることは、みんな知っていた。祖母の「ごんご」は、今も頭にあって、昨年、■岡山県・津山市■に行った時も、写真を写してきた。この夏、川で溺れ、死亡というニュースを何度も聞いた。たぶん、彼は、親からカッパのことを聞いたことがない世代だと思う。カッパをはじめとした魑魅魍魎、もののけなどを忘れた現代人。それは自然への畏敬を忘れたことにもなる。 ■カッパの出ている映画■■河童のクゥと夏休み■■荒川アンダーザブリッジ■・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・