歳時記の歌:背くらべ
背くらべ 作詞 海野 厚 * 作曲 中山晋平 柱のきずは おととしの/ 五月五日の 背くらべ 粽(ちまき)たべたべ 兄さんが/ 計ってくれた 背のたけ きのうくらべりゃ 何のこと/ やっと羽織の 紐のたけ・・・・・・・・・・・この歌の中の子どもたちは、きっと、幸せに育ってるんだろうな、と思う。五月になれば、空高く鯉のぼりが泳ぐ。それは「うちには、男の子がいますよ。」という喜ぶ親や祖父母の証。そして、子どもの日には、親が、柏の葉を取ってきて、家で餅をついてくれる。甘いあんこの入った柏餅。日頃、甘いものを食べていない、慎ましやかな生活。でも、子どもの日は、特別。大事な柱に付いた傷さえも、子どもの成長の証と思えば、怒れなくなる親。そんなことを知ってか知らずか、今年も兄が弟の身長を記録する。子どもたちは、その家で生まれ、大きくなって結婚して、親や、祖父母の死を、その家で迎えた。今のように引越しがなかった頃、家は子どもとともに成長した。「子供時代の思い出は、後に大きな意味を持つようになります。無意味なことは一つもありません。音楽や歌はその頃を美しく鮮やかに蘇らせてくれます。」昨日見た、*映画「コーラス」*の監督の言葉。全ての子どもたちが愛情に満ちた家でのびのびと育って欲しいと思う。**映画「コーラス」**時代は第2次世界大戦後の1949年。施設で暮らす、親の愛に飢えた少年たちの物語。決して迎えに来ない両親をひたすらに待ち続け、毎日のように校門の外をじっと眺めている幼い子どもが哀れだった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★5月1日*雨の名前:薬降る(くすりふる)*UP