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カテゴリ:アメリカの文化・慣習
ハローウィンの日は、日が落ち始めた頃から衣装を身にまとった子どもたちがちらほらキャンディー集めに出没し始めるのだが、そんな中、急ピッチで家の飾り付けの仕上げに取り掛かる隣人たちや、暗くなると、「この家はキャンディーを配っていますよ」という意味で家の玄関のライトを付け始める人たちも居たりという光景も見かけたりする。
そういう光景を見ると、いよいよハローウィンも本番到来だと実感するのだが、今年もキャンディーを配ることに決めた私はというと、何気にキャンディーを入れたボウルに手を入れてみては、立て続けにパッパッとキャンディーを2、3個ほど正確に取れるように練習してみたりという具合で(^^;)、特にピーク時にドッと押し寄せてくる子どもの大群に対応出来るようにと、準備をしているところだ。 大体、早い子で夕方5時くらいから家々をまわり始めるので、その頃から玄関の側にあるリビングルームでスタンバイし、夜の暗さが深くなる9時頃には玄関先のライトを消してキャンディー配りも終了、というのがうちのいつものパターンなのだが、昨年は思ったよりも訪れる子どもたちが多かったこともあり、キャンディーの数も計算狂いですっかり無くなってしまった8時頃には、玄関先のライトを消して早々とキャンディー配りを終了する羽目になってしまったのである。 400個入りのキャンディーの大袋買っておいたので、キャンディーは恐らく余るほどにあるだろうと思っていたのだが、近隣の町からも親御さんに連れられた子ども達が車に乗ってキャンディー集めにやってくるということは予想もせずにいたお陰で、結局、400個ではとても足りず、、、。 ドアを開ける毎に、何名もの子どもたちがずらーっと列を成してキャンディーを待っていたのだが、最初は調子に乗って一人につき3、4個あげていたキャンディーも、時間が経つにつれ徐々に2、3個になり、キャンディーもあっという間に底をついた頃には、キャンディー配り終了予定時刻まで残りほんの1時間というところだったので、買いに行くのも諦め、キャンディー配りも終了せざる終えなかったのである。 --------------------------- 毎年ハローウィンの翌朝には、必ず夫が外へ出て車庫の前に停めてある車や家の周辺をチェックするのだが、昨年はキャンディー配りを早く打ち切ったのにも関わらず、玄関先の電灯を消し忘れてそのまま眠ってしまったこともあって、ちょっと嫌な予感がした夫はいつもより早く起きて見回りを開始、、、。 この見回りというのは、ハローウィンのいたずら(Halloween prank:ハローウィンプランク)をされていないかどうか確かめる為であるが、夫にすぐさま庭へおいでと呼ばれた時には、『ああ、今年はうちも被害にあってしまったか、、、。』とすかさず思ってしまったくらいである。 そもそも、ハローウィンのいたずらというのは、大抵は車や家のドア・窓が被害にあったりするのだが、その代表的なものには、 1、車や家のドア・窓などに卵が投げつけられる。(Egging) 2、車の窓などに石鹸やシェービングクリームなどが塗りたくられる。(Creaming) 3、庭の木(枝から幹まで)や家、または家のフェンスなどにトイレットペーパーが巻きつけられる。(TP'ing またはYard Rolling) などがあり、大抵は、「家の中に居るのが明らかなのにも関わらず、わざとキャンディーを配らない人」の家などが被害に遭うことが多いそうだが、どさくさに紛れて、普段から良く思っていない人の家を狙う場合もあるのだそうだ。 昔は、こういうハローウィンのいたずらも割と良く見かけられたそうだが、今となっては、州や地域によってはれっきとしたVandalism(ヴァンダリズム:公共物・私物破壊、荒らし行為)という犯罪の一つとして見なされるようになり、トイレットペーパーが巻かれた木や割れた卵で覆われた車や家なども、もう滅多に見られない光景になりつつあるようである。 また、地域や店によっては、ハローウィン当日またはハローウィンがある週には成人以外には卵や小麦粉、シェービングクリームなどのハローウィンのいたずらに使われそうな商品を販売しないと徹底しているところもあるのだとか、、、。 ハローウィンのいたずらを被った人の話によると、上記の1、2は太陽で乾いてしまったら車の塗装がダメになるので厄介だし、一旦乾くと落ちにくいのが難点だなのだそうである。 また、3ははしごが無かったら取れないし、特に雨が降った時はトイレットペーパーを取り除くのも厄介だそうで、こうなると、もはや「いたずら」と呼べないのも何だか分かるような気がするのである。 さて、夫に呼ばれるまま庭へ出てみると、私の予想を反し、何と卵が一個庭の真ん中に転がっているだけだったのだが、「きっと家をめがけて卵を投げたつもりが、庭に落ちて不発に終わったんだろう。」というのが夫の予想、、、。 それでも、誰かがうちに生卵を投げつけようとしたということ自体、どうも気味 が悪いし、これがハローウィンにキャンディーを十分に用意しなかったせいなのか、それとも、普段から密かに誰かに良く思われていないからなのかなどと色々考えてしまったのだが、それでも、緑色の芝生の上にて朝露で光り輝いている白い生卵、という構図は滅多に見られない光景なので、写真を一枚撮ってみたり、、、。(^^;)(写真が見つからず、ここにアップすることは出来ないのだが、、、。) まあ、とりあえず大掃除する羽目にならなくて良かったと胸を撫で下ろしたものである。 こんないたずらで済んで幸いといったところだが、今年のハローウィンはどんなハプニングが起こるか、実はちょっと楽しみでもあったりする(勿論、性質の悪いいたずらは別としてだが、、、。)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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