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テーマ:洋楽(3395)
カテゴリ:ビートルズ
英国ではシングル・カットされておらず、'87年に発売されたポールのベスト・アルバム「All The Best!」の英国盤、及び日本盤には収録されていなかった。 '70年に発表した1stソロ「McCartney」が当然の如くボロクソに叩かれた上、同年にジョンのみならずジョージまでもが傑作ソロ・アルバムを発表したのを見て、ポールも「ヤベエ」と思ったのだろうか。 録音にニューヨーク・フィルハーモニー・オーケストラを迎えたこの曲は、持ち前のメロディ・センスと、ビートルズの「Abbey Road」で見せた構成力をありったけブチこんだゴージャスな仕上がりだ。 ドラムには後にウィングスのメンバーとなるデニー・シーウェルが参加している。 二つの曲を合体させるという、ポールお得意の手法を駆使したナンバーで、哀愁漂う前半パートと爽やかで楽しい後半パートからなる構成は見事。 しかもそれが、コンパクトでスピーディーにまとめられている所がポールらしい。 効果音や"語り"をふんだんに取り入れた作りは映像的でもあり、ドラマチックさを盛り立てているが、後半で出てくる管楽器(フレンチ・ホルン?)の弾むような音色は、ミュージカルを見てるような気分にもさせてくれる。 リンダの素人ボーカルも強烈だが、この曲の中では違和感なく溶け込んでいる。 これもポールのプロデューサーとしての手腕か(笑 歌詞の中に出てくる「アルバートおじさん」とは、実在したポールの伯父の事であり、その事がドラマ性高いこの曲のリアリティをいっそう引き立ててもいる。 5分足らずの中に詰まった様々なアイデアが、今も新鮮な気持ちにしてくれる名曲だ。 この曲でポールも汚名返上! …となるはずだったが、なぜか当時のメディアはポールを総攻撃。 アルバム「Ram」も、ローリング・ストーン誌からは「60年代ロックの腐敗の極めつけ」とまで言われたらしい。 どこが「腐敗の極めつけ」なのか、ジックリ教えてほしいものだが。 また、当時の奥方リンダとの共同名義となっているこの曲は、作詞・作曲にもリンダの名前がクレジットされているのだが、これの前作にあたるシングル「Another Day」がリリースされた時には発売元(ノーザン・ソングス)のオーナーから「リンダに曲など書けるはずがない」と訴訟を起こされたりもしていた。 これに対してポールは「ソングライターとして認められているかどうかは関係ない。どんな形であれ、本当に僕の歌作りを手伝ってくれた人は、その歌の一部を担う事になると僕は思う」、と答えている。 ポールの才能だけでなく、夫婦愛をも感じさせてくれる名曲なのでした つーコトで、「Uncle Albert~Adminal Halsey」を聴くにはここをクリック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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