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テーマ:洋楽(3357)
カテゴリ:ビートルズ
ビートルズの全楽曲中、2つしかないリンゴのオリジナル曲のうちのひとつである。 そのもうひとつのリンゴ作品であり、ホワイト・アルバムに収録されている「Don't Pass Me By」が、「簡単なコード進行(C、F、G7)でとりあえず作ってみましたあ」的な仕上がりだったのに比べると、この「Octopus's Garden」の方はポップ・ソングとしての完成度が格段に増しており、そういう意味ではリンゴの成長が伺える。 もっとも、作曲に関してはジョージ・ハリスンがかなり助言をしているらしく、後のジョージの発言からしても、事実上の共作と考えた方がよさそうだ。 リンゴらしいお気楽さと温かさが伝わるこのナンバー、アルバムではポール作の緊張感みなぎる三連バラード「Oh! Darlin」と、ジョン作のヘヴィで混沌とした「I Want You」との間に挟まれており、中和剤として重要な役割も果たしているのだが、リンゴの作品までもが大きな存在感を示しているという点では、「Abbey Road」がビートルズにとっての事実上のラスト作であり、"有終の美"である事を改めて思わせてくれる。 何とも印象的なイントロのギターは、もちろんジョージによるもの。丸みを帯びたクリア・トーンのサウンドが曲にピタリとハマっている。 カントリー・フレイバーを感じさせる旋律もセンスを感じさせるもので、間奏のメロディアスなギター・ソロ共々、楽曲において重要な役割を果たしている。 ポールの弾くベース・ラインもシンプルながらツボを押さえたものだ。 ポンポン弾むピアノもステキ。 歌メロもほのぼのとした楽しさが漂っており、「海の下のタコの楽園が大好きさ」というある意味シュールな歌詞の魅力も相俟って、思わず一緒に歌いたくなってしまう。ジョンのコーラスも楽しそうだ。 「海の底」を表現するブクブクしたSEの安直さが、また微笑ましい(笑 映画「Let It Be」にも登場する事からも分かるように、曲のアイデアは「Abbey Road」以前からあったもの。 「タコさんの庭で暮らしたいよう」という歌詞は、当時のバンドにおけるギスギスした雰囲気に疲れたリンゴの心の叫びだったのだろうか。 そういえば、一番最初に「ビートルズを辞める」と言ったのもリンゴだったっけなあ 「Octopus's Garden」を聴くにはここをクリック! ポム・スフレのメインHPはこちら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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