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テーマ:洋楽(3394)
カテゴリ:ビートルズ
アルバム「SGT Peppers Lonely Hearts Club Band」('67年)の三曲目にあたるジョンの作品で、中期ビートルズのみならず、"サイケデリック"を代表する一曲だ。 翌年に発表されたピンク・フロイドのシングル「Let There Be More Light」は、あからさまにこの曲の影響が見てとれる。 息子ジュリアンが描いた「ダイヤを持って空に浮かぶルーシー」の絵からインスピレーションを受けた曲だが、歌詞、サウンド共にカラフルなイメージに溢れており、上記のような誤解を受けたのも充分納得できる(笑)。 シュールかつナンセンスな歌詞は、ジョンが愛読していたという「不思議の国のアリス」の影響もあるのだろう。そういう意味でも、同時期のジョンの傑作サイケ・ソング「I Am The Walrus」と通じるものがある。 構造的には三つのパートに分かれており、AメロがAメジャー、BメロでBフラットメジャーへと転調し、そしてサビではG-C-Dというロックンロールお決まりのコード進行となる。 メロディ的にも東洋(インド?)風の音階と、西洋風のそれが混ざったような感じで、感覚勝負で曲を作っていくジョンらしさがよく出ている。3/4拍子で進むヒラウタから4/4拍子へと変わるサビへの展開も、ごく自然な所がサスガだ。 録音自体は二日で完了。それまでにない時間をかけて作られたSGTの曲にしては、もっとも手早く録音された曲だ。 にも関わらずアレンジは凝りに凝っており、シタールやハモンドオルガンが作り出すボワ~ッとした雰囲気や、ジョンのキテレツな声がなんとも摩訶不思議な気分にさせてくれる。 ジョンはとにかく自分の声を変えたがる人だったらしく、ここでもテープスピードを変えたり、ディレイをかけたりするなど様々な試みをしている。あんなにいい声をしてるのに、なんだかモッタイナイね ジョンの独断場のような曲だが、サビではポール&ジョージのコーラスも加わってビートリーに盛り上がる。 朴訥なようで、しっかりとツボを押さえたベースライン。「ドン・ドン・ドン」という、ふくよかなバスドラの音色も非常にヨロシイ この曲は後にエルトン・ジョンがカバー。録音にはジョン本人も参加し、'75年に全米1位を記録しているのだが、そのバージョンに関してはハッキリ言って出来がいいとは思えない。ちなみに、エルトンのバージョンはリズムがレゲエ風なのだが、アレンジをそのようにするよう提言したのもジョンである。 '01年にはブラック・クロウズが、今年に入ってからはU2がこの曲をカバー。日本ではパフィーやラルクのHydeもこの曲をカバーするなど、ダイヤ持ったルーシーの影響は、21世紀にも脈々と受け継がれている。 「Lucy In The Sky With Diamonds」を聴くにはここをクリック! サイケな映像を見ながらトリップだ。どーん。 ポム・スフレのメインHPはこちら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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