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テーマ:洋楽(3394)
カテゴリ:ビートルズ
「With The Baetles」におけるポールの曲というと、何かと「All My Loving」や名カバー・バージョンである「Till There Was You」にスポットがいきがちだが、ワシ的にはパワーポップにも通じる演奏具合が気持ちよい、こちらの方が好みだったりする。 曲自体が出来たのは'61年。 一日で10曲を録音した伝説の「Please Please Me」セッション('63年2月11日)でもこの曲が取り上げられたのだが、その時のテイクは一度棚上げにされている。 再度レコーディングが試みられたのは、7ヶ月後の9月12日。10テイク分演奏して、そのままサクッと終了した。 シンプルなギター・リフで始まるこの曲、ポールらしいメロディ・センスと膨らみのあるハーモニーに耳を惹かれるが、演奏やアレンジそのものはいかにも練りが足りない感じ。 切迫したスケジュールに押されての結果なのだろう。「とにかくやっちゃえ」という声も聞こえてきそうな演奏だが、その見切り発車的な姿勢が、曲に勢いと清々しさを与えている…と言えないコトもない(笑 これも初期ビートルズの魅力のひとつか。 ギターソロのない構成、後ろで鳴る勇み足気味なハンド・クラッピングも微笑ましい。 メロディには若干オールディーズ色も残っているが、コード進行が微妙にネジれている所などは、当時作曲家として頭角を現し始めていたポールの姿が伺える。 ボーカルも力強く、サビの部分で対位法的にサポートするジョン&ジョージのコーラスが嬉しい。 これといったライヴ音源は残っておらず、ポール本人からも「よく覚えてない」と発言されるカワイソウな曲だが、個人的には妙に思い入れのあるナンバーだったりする。 後にポールは、自身のソロアルバム「Red Rose Speedway」('73年)に「Hold Me Tight」という同名異曲を収録しているのだが、何か深い意味でもあるのだろうか? スタックリッジによるレゲエ調のカバー・バージョンが思わぬ拾いもの。 オリジナルと聴き比べたりしながら、「やっぱりいい曲だなぁ」とシミジミするワタシです 「Hold Me Tight」を聴くにはここをクリック! ※ポム・スフレのメインHPはこちら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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